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ITALY NEWS
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2006/12/27 


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イタリア経済概況(現状と見通し)

三菱東京UFJ銀行ミラノ支店




1.2006年の景気推移、及び、足許の状況
2006年を概観すると、第1四半期はドイツなど域内諸国の景気回復を背景に実質GDP成長率は前期比+0.8%、前年同期比+1.7%と加速した。需要項目別にみると、外需の伸びに加え、個人消費、設備投資が増加し成長を支えた。第2四半期は、5年ぶりの高成長だった前期からは鈍化したものの、実質GDP成長率は前期比+0.6%、前年同期比+1.7%と緩やかな成長を維持。個人消費の伸びは前期比+0.9%から+0.6%へ鈍化したが、設備投資、及び、輸出が伸びて引き続き成長を支えた。第3四半期の実質GDP成長率は、前期比+0.3%、前年同期比+1.7%となった。設備投資は、輸送機械の大幅な落ち込みを受けて縮小に転じ、外需も減少。
総じて言えば、イタリア経済は、5年振りの高成長となった年前半からは鈍化したものの、緩やかな拡大基調を維持してきており、2006年通期では、実質GDP成長率+1.8%となる見通し(2005年実績 +0.1%)。



(個別項目)

- 05/3Q 4Q 06/1Q 2Q
失業率 7.6% 7.5% 7.0% 7.0%

2006年第1四半期から失業率は7.0%と、約10年ぶりの低水準となっている。過去の労働市場改革により、移民など不法労働者の正規登録が進み、建設・サービス業でパートタイムや臨時雇用が増加したことが主因。

(前年同月比)

- 06/9 10 11
消費者物価(HICP) 2.4% 1.9% 2.0%
生産者物価 5.5% 4.9% -
貿易収支(億ユーロ) 1.1% ▲17.0% ▲27.4%

消費者物価上昇率は、エネルギー価格の鈍化により10月は1.9%まで低下したが、11月はガソリン価格を含む輸送費の上昇により小幅上昇。原油を含む一次産品価格下落を受け生産者物価の伸びも鈍化してきた。
貿易収支は、EU域内向けも9月から赤字に転じ、赤字幅が拡大。


●為替相場
米国の景気減速懸念からドル金利が弱含み、一方、ECBの利上げ観測の高まりや外貨準備多様化の思惑がユーロの支援材料となっている。1ユーロ=1.30米ドル台で推移。また、日銀の利上げ観測の後退からユーロ対円相場は155円台に乗せ、過去最高値を更新した。


2.2007年見通し
2007年のイタリア経済の先行きを概観すると、景気下ブレ要因としては、米国景気減速、ユーロ高、緊縮財政、利上げ効果の浸透などが挙げられる。またポジティブな材料としては、米国経済の早めの持ち直しや原油価格下落の継続が挙げられる。
2006年5月に誕生したプロディ政権が財政健全化、雇用コスト引き下げ、規制緩和などによる競争力回復を目指すが、財政引締めの影響から緩やかな成長に留まる見通しであり、実質GDP成長率は前年比+1.3%に程度となろう。

三菱東京UFJ銀行ミラノ支店
(注)本稿は2006年12月中旬の諸与件を踏まえたものである点をご了承ください。


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