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ITALY NEWS
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2003/01/01 


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イタリア経済概況(現状と見通し)


東京三菱銀行ミラノ支店

 



1.イタリア経済の現状
イタリア経済は、米国同時多発テロ後の世界的な景況感悪化を受けた国内外の需要不振から、このところ伸び悩んでいる。第3四半期の実質GDP成長率も、連続のプラス成長ながら、前年同期比+0.5%にとどまった。既に発表されている第2四半期までの需要項目別内訳をみると、輸出の持ち直しと政府消費の拡大が成長を支える一方、個人消費と設備投資が引き続き前年を下回っていることが景気の足を引っ張っている。2002年通年の成長率は0.5%を若干下回る程度となるものと予想される。


-
1998
1999
2000
2001
2002/Q1
Q2
Q3
GDP成長率
1.8
1.6
2.9
1.8
0.0
0.2
0.5

個別項目では、失業率は順調に低下を続け、10月には10年振りの低水準となる8.9%まで低下した。しかしながら相次ぐ大企業のリストラの影響で、今後は上昇に転じる可能性もある。

-
2001
2002年/1月
4月
7月
10月
失業率
9.5
9.1
9.1
9.0
8.9

 消費者物価指数(CPI)は、サービス産業を中心とするユーロ導入後の便乗値上げの影響もあり、足元にかけてやや騰勢を強めている。また生産者物価指数(PPI)も原油高の影響などから上昇に転じてきた。

-
2002年/4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
CPI
2.5
2.4
2.3
2.4
2.6
2.8
2.8
2.9
PPI
-1.3
-0.9
-0.7
0.1
0.3
0.5
1.1
N.A

(CPI:EU基準、前年同月比 %)

貿易面では、輸出が緩やかに持ち直す一方、内需不振を反映して輸入は伸び悩んでいる。このため貿易収支は概ね黒字基調を維持している。

-
2002年/4月
5月
6月
7月
8月
9月
輸出
218.4
238.2
215.6
257.6
171.3
218.5
輸入
221.0
222.3
205.9
229.7
157.1
213.4
貿易収支
-2.6
15.9
9.8
27.9
14.2
5.0

(億ユーロ)

2.来年の見通し
来年のイタリア経済は、予想されるインフレ率の低下と所得税減税による実質可処分所得の伸びを背景に、個人消費が回復に向かうほか、米経済・世界経済の回復に合わせて、年後半に予想される輸出の持ち直しから、景気回復が徐々に鮮明となろう。実質GDP成長率は2003年には1.5%程度まで回復すると予想する。
昨今上昇傾向にある物価については、ユーロ現金導入に伴う便乗値上げの一巡やユーロ高の効果の浸透などから今後は徐々に低下、2003年は2%近辺の上昇率にとどまろう。

(注)本稿は12月中旬の諸与件を踏まえたものである点をご了承ください。



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