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ITALY NEWS

イタリア中小企業訪問
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2006/4/30 
 

イタリア中小企業訪問

食ビジネスにかけるイタリア企業家(6)
Societa' Agricola Trevi Il Frantoio

ウンブリア州トレヴィの町で
高品質のオリーブオイルを製造販売





トレヴィTreviは、アッシジとスポレートの間に位置するウンブリア州の丘の上の町。丘をらせん状に縫う道を進んでいくと、てっぺんにある旧市街に辿り着き、イタリア中部らしい穏やかな緑の風景を見渡せる。この辺りは、ウンブリアの中でもオリーブオイルの産地として有名だ。丘を覆うオリーブの木々がそれを証明してくれる。そして、この地には樹齢1,700年!というオリーブの古木が今も生きている。
そんなトレヴィの町で初めてウンブリアのDOP指定を受けたオリーブオイルを生産するのがSocieta' Agricola Trevi Il Frantoio。今回の中小企業訪問では同社の営業責任者イレーネ・グイドバルディIrene Guidobaldiさんにお話を伺った。

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トレヴィ一帯のオリーブ生産者が集結
Societa' Agricola Trevi Il Frantoio(以下、イル・フラントイオ)の歴史は1968年に遡る。先見の明のあったトレヴィ一帯のオリーブ生産者たちが、家族経営からの脱皮を目指して協同組合形式で集まり、オリーブオイル製造販売を開始した。その後、市場の要求により良く応えるため株式会社形態に変更。現在はトレヴィ周辺の59のオリーブ生産者たちが株主となり、同社へ原材料であるオリーブを提供している。
社員は10名ほど。ほとんどが株主であるオリーブ生産者の一員。イレーネさんの家族も地元の歴史あるオリーブ生産農家だ。

オリーブの収穫は10月初旬から12月初旬にかけて行われる。59のオリーブ生産者たちは必ず手作業で収穫する。そして、収穫されたオリーブはすぐにイル・フラントイオに運ばれ、収穫から12時間以内に加工される。低い酸度、高いポリフェノール含有度を維持するためだ。
「オイルへの製造過程はすべて機械化されています。葉など余分なものを取り除き洗浄した後、オリーブを細かく砕いてペースト状にします。それから抽出作業です。これは液体とカスの分離、そして液体を油分と水分に分離する作業から成ります。"Sinolea"という機械を使い、低温(27度以下)の自然抽出で進められます。こうしてエクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイルが出来上がります。
抽出されたオイルは15度に保たれた地下の貯蔵室に保管され、瓶詰めされます。瓶詰め機械は昨年新しくした最新のものです。オイルが酸化しないよう、瓶から空気を抜くことができます。」

オリーブをペースト状にし搾油する段階では、オリーブの成熟度によって温度と時間を調整する必要があるという。ちなみに、収穫期後半になるほど、つまりオリーブの成熟度が増すほど、オイルの味覚はデリケートになるのだそうだ。 また、試飲も大切だ。かつて同社では有名なオリーブオイルの試飲家グエッリーノ・ペロッティ氏が働き、新しいテスト方法を開発した。現在では彼の3人の弟子が引き継ぎ、年間を通じて各オリーブ畑の出来具合をチェックするパネルテストを行っている。

世界初のISO 9002承認
同社の製造するオリーブオイルはすべて"エクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイル"。この特別なオイルになるためには、機械による加工を27度以下で経なければならない。また、出来上がったものの味覚評価が9段階のうち7以上(味に何の欠点もなく、オリーブと新鮮な果実の特色を持っていること)、酸度が最高0.8%まで、などの基準がある。

「私たちは"オイルの職人Artigiani dell'Olio"として常に高品質のオイルを製造することを心がけています。当社は1994年にオリーブオイルの製造所としては世界で初めてISO 9002の承認を受けたんですよ。現在のISO 9001-2000まで更新し続けています。
そして、私たちのオイルは、ウンブリアの"アッシジ・スポレート丘陵地帯Umbria Colli Assisi Spoleto"で最初にDOP(Denominaizone di Origine Protetta保護指定原産地表示)認定を受けました。」
DOPの認定を受けるには、紛れもなくアッシジ・スポレート丘陵地帯のオリーブを使っていることはもちろんのこと、細かな基準をすべてクリアしないといけない。例えば、原料となるオリーブの種類の割合(一口に"オリーブ"と言っても、Mariolo、 Leccino、Frantoioなどの種類があるのだそうだ)、収穫時期、品質といった評価基準がある。

直接販売が基本
同社の年間のオリーブオイル生産量は150トンにのぼる。製品は、Olio elite(デリケートな果実味)、Olio famiglia(凝縮した果実味)、そしてOlio Trevi DOP(力強い果実味)に分けられる。その他、唐辛子やレモンなど他のアロマと調合されたオイルや地元のワインなども扱っている。

販売の特徴は、インターネットや電話を通じて消費者から直接注文を受け、配達しているという点。有名なレストランやエノテカにも販売しているが、中心は国内の家庭向けだと言う。
「一部レストランなどには代理店を通して販売していますが、基本的には消費者へ直接販売しています。信頼関係を築くことが大切だからです。"オイルの職人"の精神はここにも反映されています。
プロモーション方法ですが、プロに向けては見本市で。個人のお客さんは、新聞や雑誌などでの広告や口コミを通じてコンタクトを取ってきます。
量的には少ないですが、海外にも販売しています。アメリカと日本市場には15年前から販売しているんですよ。」

高品質と誠実さが勝負の決め手
オリーブの産地ウンブリアにはオリーブオイル製造所はたくさんある。その中で競争力を保つには何が必要なのだろうか? 「製品の質の高さ、そして製造者の誠実さが決め手だと思います。これからも、私たちの道しるべである"高品質"を目指していきます。本当のMade in Italyの味を理解してもらい、国内だけでなく海外でも私たちの存在感が増すようになればと思っています。」

イル・フラントイオでは試飲や見学も可能。特に10月から11月にかけては新オイルのパーティーが開かれ、出来立てのオリーブオイルを味わうことができる。また、OLIO&ARTEと題し、社内のスペースを使って絵画や彫刻などのアート展覧会も開催。これは、オリーブオイル製造というウンブリアの伝統文化に尽くしている会社として芸術振興に貢献する意味があるという。 開かれたオリーブオイル製造所は、それだけ対外的責任も増すが、得られる信頼も大きいだろう。

時代の流れを読みながら伝統の特産品を守り続け、消費者との信頼関係を大事にするイル・フラントイオ。これからもトレヴィから味わい深いオリーブオイルを作り出してくれるに違いない。  (K.Maruyama)



Societa' Agricola Trevi Il Frantoio
LOC. FOSSO RIO
FRAZ. TORRE MATIGGE
06039 TREVI (PERUGIA)
Tel: 0742-391631
Fax: 0742-392441
E-mail:commerciale@oliotrevi.it
URL:http://www.oliotrevi.it


 

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