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ITALY NEWS

イタリア中小企業訪問
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2000/12/01 
 

イタリア中小企業訪問

Beta Electtronica srl

ロンバルディア州中小企業むけの
ポータルサイト開発
地域にねざした経営情報を提供

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ロンバルディア州バレーゼ県のカステッランザ市は、機械、繊維、化学工業が発達し、多数の中小企業が集積した地域。数年前、地元工業界が多額な投資を行い、二代目経営者対象の企業経営学部を中心としたイタリアでは珍しい私立大学を創設したことでも知られている。ベータ・エレットロニカ社は、1980年、同市にIBMのパソコン販売・ソフト供給代理店として発足した企業。

1995年から企業むけのインターネット関連の仕事に取り組み、地元バレーゼ県及び、隣接するミラノ県、コモ県で中小企業の顧客を多く開拓。情報システム全体のサポートから、WEB製作からインターネット接続など、ITサービスに関する業務をすべて供給する中堅企業に成長した。現在顧客数1200社。いずれも、企業規模は20名から100名程度、売上高は、平均20億リラから30億リラ程度の中小企業だ。

同社はアデオリ・ロギアーリ氏とジョルジョ・マッツア氏の共同経営。従業員12名。総務関係の二名を除くと、後は、全員WEB製作、データベース、情報システムなど技術者だ。マッツア氏は、オリベッティや大手多国籍企業の情報システム部門でキャリアを積んだ後、95年に同社に参加、IBMの代理店からインターネットの企業へ転換させた立役者だ。

2000年9月に、同社では、新しい事業を発足させた。地元ロンバルディア州の中小企業を対象としたBtoBのポータルサイト、ロンバルディアインプレーセ「LombardiaImprese」(「ロンバルディア企 業」の意味)をスタートしたのだ。中小企業が必要とする情報、サービス、コンサルティングを提供するサイトだ。

「ラツイオ州(州都ローマ)にあるラツイオ・インプレーゼとの協力で生まれました。彼らはマーケティングや人材リサーチ、編集業務が得意。我々は技術が強いのでパートナを組みました。年内には、ピエモンテ州を基盤としたピエモンテ・インプレーゼも発足します」と、マッツア氏は語る。「我々のサイトは、地域ということを大変重視しています。近年、イタリアでもインターネットを活用する企業が非常に増加しています。とかく、インターネットいうと、グローバル化、国際化というイメージが強い。実際、企業は地域内だけで仕事をする必要はないし、国際的に活躍する企業が沢山あるのも事実です。

一方で、特定の地域について、そこで活躍する企業に役にたつサイト、あるいは、その地域でビジネスをしたい、その地域の企業情報を入手したい、という外部企業にとって適切な情報を知ることのできるサイトは意外と少ないことに気づきました」

「企業対象のサイトは、全国レベルの情報は得られるが、特定の地域に根ざした情報を得るのはむずかしいのです。全国的なポータルサイトや検索エンジンで、特定の地域、たとえばコモ県の企業情報を得ようとしても、通常は、業種別に分類されていて、充実した地域情報を得ることはむずかしい」発足後2ケ月で同社のサイトには、WEBサイトを持つ企業、3500社が登録された。企業情報のデータベースをつくり、サプライヤーさがし、クライアントさがし、両方の目的で企業検索ができる仕組みです。登録も検索も無料。登録企業には、定期的にビジネス・ニュースレータを発送している。

「情報コンテンツのクリオリティをあげ、アクセスを増やす、その登録企業を対象としたビジネスを考えている」。本業であるインターネット製作やサービスに結びつく場合も少なくないのはいうまでもない。プロモーションのツールは、メイル戦略。インターネット上でも、雑誌をみても新聞をみても、対象となりえる企業関係のメイルアドレスをすべて収集。メイリングリストは、州内2万企業に及んでいる。

「毎日、沢山のメイルがとびこんできます。E-mailも、問い合わせや質問など、毎日50件のメイルがくる。すべてのメイルにこたえている。これが、ビジネスの元になっているからです」。データベースへの新規登録企業は毎日15社程度。

2001年前半には、中小企業の集積で名高いヴェネト州、エミリア・ロマーナ州のバージョンがスタート予定だ。各地で同様の展開を考える企業に、同社では一定料金で、プラットフォームとデータベース、検索エンジンのノウハウを譲渡する。謙譲された企業は地域に根ざした情報を入力し、それぞれの地域で登録企業を対象としたビジネスを行っていく仕組みだ。情報提供カテゴリは13分野にわたっており、人気は、「融資・資金調達」「求人」「輸出・輸入」の3分野。どの地域バージョンでも分野は共通だが、当然ながら、情報内容は地域によって異なる。「"融資や資金調達"一つをとっても、地域ごとに地方自治体が提供する補助金や優遇政策が違います」

イタリアの中小企業経営者も、経費節約ということで、E-mailなどを使いはじめている。またきれいなホームページをショーウイドウとしてつくるところも増えた。しかし、まだ、インターネットを用いてどうして儲けるかというところにはいっていない。「インターネット上で、中小企業が成長するためのよりどころになることが目的。我々のサイトは、 "中小企業クラブ"、中小企業のためのインターネット上のコミュニティを目指しています。中小企業は、通常、様々な外部コンサルタントを用いていますが、その一部を代替しようということです。といっても、情報システム、技術面のサポートに限らず、広い意味で企業成長のインクバトーレの役割を果たしたい」

マッツア氏はイタリアの中小企業の特色を次のように語る。「もともと、我々は中小企業を対象に仕事をしているので中小企業の体質を知り尽くている。経営者の本能的な感覚や判断で動いているところが大半だ。全体をみるマネージャ的な人もいないし、組織もできていない。経営者がすべてをやり自分の感覚ですべてを決めている。しかし、あらゆる分野にエキスパートなはずもない。こういう経営者を相手に我々は仕事をしてきたのです。彼らがターゲットなのだ。探しているものがみつかればすぐに行動にでる。でもインターネット上でも、さがしている情報がすぐにみつからないと、もうつかわない。彼らが求める経営情報を提供しなければないのです」。

「とはいっても我々のビジネスモデルは、インターネット上で、直接の売買や取引きを目的としているわけではありません。関心のある分野の最新情報、求める企業情報を提供すること。ビジネスを展開するきっかけやそのサポートをするのが役割です。」「結局、イタリアの中小企業経営者は、直接的コンタクトがないと信用しないし、ビジネスをはじめないんです。コンピュータで標準化した取引パターンにあわせるという発想じたい、むつかしいのです。どの企業も他よりも優れていると思っている、他とは違うことをしたい、同じはいやだと考えている。それぞれが個性がありオリジナリティがある。それが強さだ。反面ではスタンダード化はむつかしい。もし、我々が、「標準パターンにおあわせて取り扱おうとすると、企業は逃げてしまう。 しょせん、個性がありすぎて、とてもスタンダードかできる代物ではないのだから。これがイタリアの現実です。そして強さなのです」。

5年前、インターネットなど誰も知らないときに、この分野に進出し、現在は同社の売上の70%がインターネット関連からだ。「毎年、売上高を増やしている」だからこそ、今回、独自の地域企業ポータルサイトへ全額、自社の投資で始めたのだろう。「2001年中に、イタリア全20州、各州に同様の展開をするパートナー企業ネットを構築するのが目標です」「地元企業1万社が登録されると、これは大変なデータバンクとなり、別のビジネスでも活用できます。我々の強さは、情報コンテンツと地元中小企業の「言語」と「メンタリティ」を熟知していること」と語るマッツアさんだ。


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