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2000/5/1

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イタリア中小企業訪問


DIDA*EL
中小企業むけインターネット入門通信教育で大成功
双方向コミュニケーションのパイオニア


photo マルチメディアを用いた通信教育分野では業界リーダ―格のDIDA*EL社は、昨年秋に、ミラノ工業連盟の委託で実施した「中小企業経営者を対象にしたインターネット活用の"インターネット"入門コース」の成功で、一般企業間にも一躍有名になった。

講座は、全6ケ月間。1週4時間、時間の余裕のある時に自分のオフィスで受講する。ネット上で接続されているチューターと緊密に連絡しあいながら先へ進む。それ以外の時間でも、質問には遅くとも24時間内にすべての返答が戻ってくる。期間中に合計16時間、教室でのスクーリングに通う。参加者は25歳から60歳。コース費用の大半は、ロンバルディア州及び、欧州連合の基金でまかなわれている。  イタリア商工会議所連盟の依頼で同社が製作した中小企業対象の「Eコマース入門」CD―ROMもヒット商品となっている。

同社の創立者であり、現会長・代表取締役のジャンナ・マルティネンゴさんは、この講座の成功理由を次のように語っている。

「一つはダイレクトに中小企業の経営者本人を対象としたものであること。経営者自身がネットワークを活用したコミュニケーションやEビジネスにおいて「主役」でなくてはならないからです」。 「もう一つは、講座受講と平行して、参加の経営者には、ミラノ大学の学生や卒業生が"情報化のサポーター"として個別に配属され、各企業に適したインターネットの利用法を提案してくれる仕組みがあること。個々の企業のニーズに合うように使いこなすところまで、きめ細かいアシストシステムが整備されていることです」。

マルティネンゴ会長は、ミラノのボッコ―ニ大学外国語学部で教育法を専攻。卒業後、カリフォルニアのスタンフォード大学での外国語遠隔教育プロジェクトに参加。イタリア語を通信教育で外国人に教えるためのプログラムに携わるとともに、コンピュータ会社でも働いた。

「私の人生を決めたのは、81年、スタンフォード大学とフランスのパリを"ミニテル"で接続する実験に参加したこと。技術的には貧しい映像やコンピュータではありながら、距離の離れた場所を電気通信で結ぶことで創りえる世界の可能性を確信できた」と語る。

82年に、イタリアに戻った彼女をむかえたのは、情報化にも電気通信にも無関心なイタリアの現実だった。 「アメリカでは、200人スタッフのいる研究所で働いていたが、一人で今の会社を創設しました」「アメリカで取得してきたノウハウとは何か、考え抜いて得た結論は、徹底的にマスターしてきたイタリア語の教育法を活用すること」。そこから学習障害や心身のハンディキャップのある子供たちにコンピュータを用いてイタリア語を教える教材の開発を始めたのが最初の仕事だ。

85年には、時代のニーズに先取りするには、研究活動が重要として、新しい情報ツールを用いた教育メソドについて研究所も設立した。彼女のこうした活動をききつけて、フィアット、SIP(当時の電電公社)、大手銀行などから、コンピュータを用いた社員教育システムの開発について相談をうけるようになった。

技術の進歩とともに、ヴィデオカセット、ヴィデオディスク、CDI,CDROM等、使用するメディアは変わってきたが、常にコンセプトは「双方向性のコミュニケーション」。 市場の動きは非常に遅かった。ただ、電気通信的な技術は貧しいレベルであったが、幸い、遠隔地教育システム、コミュニケーションシステムと国際的研究プロジェクトをこの間、50ほど手がけることができた。

そして、95年。デジタル化、「インターネット」という現代のツールを得て、同社の活動は大きく飛躍した。「長年の"研究、蓄積"が、"技術革新"を得て、日の目をみるようになった。インターネットの「風」が始めて、やっと我々の研究開発にみあうレベルになったことで、我々の「教育コース活動」は最大の表現ツールを手にしたことになります」と同会長は語る。

とはいえ、新しい分野の開拓は容易ではない。「先の中小企業経営者むけの講座も、3年前に企画したときには、誰も相手にしてくれなかった。しかし私たちは、信じて準備をした。だからこそ99年9月に最初の講座をスタートさせることができた。時代を先取りしないとこの分野ではやっていけない」

今後の一番の課題は、人的資源。「優秀な人材がもっともっと必要」 ネットを用いた教育コースでも、人間がカバーする部分は非常に大きい。サポーター。チューター。講師。専門家。利用者からの質問に答えることで、利用者からのフィードバックをもとに、次の講座のヒントも生まれる。 なお、昨年は同社の売上の40%が、通信教育とは別のビジネス分野からの収益だった。

「教育分野で必要なのは、非常に高いレベルの双方向性の「対話」能力。これの蓄積は、「ビジネス」の分野で大きな武器になります」。「Eビジネスでも、ECでも、究極のところ、大切なのは、人と人との対話と双方向性。そこがうまくいかないと、どれほど優れた技でも本当には機能しない」と強調する同会長だ。これからますます同社の活躍分野は増えるにちがいあるまい。

現在、ミラノ本社。ローマ、カギアリ、ナポリ、トリノに支社。スタッフ60名。契約スタッフ200名年商100億リラ。




DIDA*EL Srl
Address: Via Lamarmora 3
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Tel: +39-02-542809
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