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1999/11/1

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イタリア中小企業訪問


VISMARA社
CD収納家具専業企業への飛躍


photo イタリア北部のロンバルディア州、ミラノ県の北部からコモ県の南部に及ぶ「ブリアンツア」地方は、イタリアで最も歴史が古く規模の大きな家具産地である。代々多くの家族経営の職人工房で形成されてきたが、第二次大戦後、特に70年代以降、工業化の波が押し寄せてきた。

その中から、デザイン志向とマーケティングへの投資に成功した企業は、世界的に有名な家具工業と成長する一方で、注文に応じてオーダメードの家具づくりに従事してきた多くの伝統的な職人企業は、消費流通構造の変化の中で苦しい立場に追い込まれているのが現状である。

この中で小規模な職人企業でありながら、それまで市場に存在しなかった新しい製品分野を自ら創り、独自の販路を開拓することで注目されているのが、ビスマラ社である。同社は、従業員6名の小企業ながら、世界唯一のCD収納家具専門メーカーである。

ピーノ・ビスマラ氏は、1948年に父親とその兄弟三人で設立した工房の2代目。 父親はもともとは木工彫刻をしていたがその後、その頃流行しだしたモダン家具の注文生産を始めた。しかし、73年に仕事に加わったピーノ氏はそれに飽き足らず、デザイン志向の新しいタイプの家具の研究に取り組み始めた。そして、自身が代表となった時に、大きな賭けに挑戦した。その頃、イタリアで普及しはじめていたCD収納家具の企画生産を始めたのである。

当初は、従来の製品群と平行して仕事を試験的に進め、これだけでいけると見込んだ4、5年前からは、同社の製品をCD収納家具生産のみに絞りこんだ。当初はデザイン企画も自ら担当したが現在は外部の若手デザイナーを積極的に活用している。

「この分野では知名度も上がったため内外のデザイナーからプレゼンや作品の売り込みが多数やってくる。でも製品化に適したデザインを見つけるのは容易でない。3年間継続しているデザイナーもいるが、通常は作品次第でどんどん変えている」とのこと。企画とプロトタイプづくりまでは、社内で行い、パーツや各作業工程は、産地内の小企業にまかせ、組み立て、仕上げ、そして営業活動を同社では行う。

イタリアの多くの地場産業の産地に見られるように、ここでも産地内に家具を完成させるためのすべての素材加工、付属品メーカーなどがそろっている。そのことが何よりも強みとなっていることは、いうまでもない。製品の90%は輸出にむけられており、対象市場は世界36カ国にのぼる。輸出は、国別のエージェントを通す場合、あるいは、専門家具店に直接おろす場合とあるが、ピーノ氏みずから、すべてのコンタクトを指揮している。

「ブリアンツアは保守的な風土。新しい道を切り開くのは簡単でない。重要なことは自分を信じること。大企業と似たようなものをつくっても将来がない」と確信を持つヴィスマラ氏は、「ニッチ」市場を目指した世界唯一のCD家具専門メーカーとして成功した。そして同氏は95年にイタリア各地のデザイン志向の高い職人企業とのネットワーク「art design group」を結成。ミラノ家具見本市でも立地のよい1000平方メートルのスペースをもっての参加が可能となっている。



F.lli Vismara
Address: Via G. Carducci 3, 20030 Seveso (MI) Italy
Tel: +39-0362-503726
Fax: +39-0362-551452
E-mail: vismara@qualitynet.it
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