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ITALY NEWS
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2002/06/01 
  日本のイタリア人
  ITALIANO IN GIAPPONE  

ロレンツォ・スクリミッツィ氏
(Ing. LORENZO SCRIMIZZI)


日仏貿易マーケティングマネージャー



JIBO:日本へ働きにいくきっかけは何でしたか?。

スクリミッツィ:最初は、まったくの職業的な理由でした。イタリアで働いていた会社、Marpossが、私を2年間の期限付きで、東京支店へ派遣したからです。1995年に、東京へ到着したときは、日本語はまったく一言も知らず、現地の文化に関する知識も皆無でした。私が働いていた業界では、特に、日本の正確さと効率のよさの神話は鳴り響いていましたが。このことについては、後程また、話すとして、少し変更を加えたほうがいいように思います。大変驚いたのは、仕事は別として、東京は多くの観点から、大変生活のしやすい所だということです。緑の少なさは唯一の例外ですが。

JIBO:日本市場における御社企業の計画を、大まかにご説明いただけますか。

スクリミッツィ:現在私が働いている会社は、現地では少し変わったところでして、フランス資本のインポート会社で、主として食品を扱っています。外国の企業が日本で遭遇する大きな障害は、現地のパートナーとのコミュニケーションのとり方と、マーケットを熟知していないことです。それを解決するために、時として、多額の直接的な投資をしなければなりません。われわれの場合、バイリンガルの外人スタッフがコミュニケーションを保証し、情報の流れがうまくいっています。いわば、私たちは、生産者の長い腕のような感じです。我々からみると、取り引き先から日本マーケットの理解を得ていることは、なんでも容易にことを運ぶことのできる大きな利点だと思います。

JIBO:日本の労働の世界に入って、第一印象はどんなものでしたか?

スクリミッツィ:最初はグループの、オーガナイズされた組織的な大きな力に驚きました。個人は全体のメカニズムに組み込まれた場合のみ、存在し、そのメカニズムは適切に導かれている時は、完璧に機能しますが、突然の不況や戦略方針が明確でない時には、マヒしてしまいます。グループとしての統一を重視するあまり、時として通常、企業を率いる効果の基準とは反対の方向へ、決定がなされてしまうこともあります。この複雑な迷路の中で自分を解放するために、人間関係をうまくやっていく能力は、重要な事だと思います。

JIBO:日本語をまず習われたようですが、それでも仕事をはじめるにあたって難しかった点はどういうところでしょうか。

スクリミッツィ:先に述べたように、非の打ち所のない正確さと効率のよさという、最初のイメージとは反対に、日本人は、そんな「エイリアン」ではなくて、仕事中でも、私たちと同じか、それ以上に人間的であることを発見して、私は大変驚きました。彼らの弱さや感情的なところは、本人たちが見せたくないと思っていたり、認めたがらないのよりも、もっと強いものであること。この基本的な誤解は、私に、はじめのうち、人や出来事に関する評価の点で、大きな間違いを起こさせました。しかし、徐々にわかってくると、言葉を習うことは重要な一歩ですが、視野が変わってきて、今はとても居心地がよくなりました。

JIBO:仕事の外部の人との人間関係について、どんな印象をもたれましたか?

スクリミッツィ:社内の役割、ヒエラルキーのレベルにしたがって、礼儀正しく、極端に形式的であると思います。正式な訪問などではあまりにも、儀式ばっているので、慣れない人は、狼狽してしまいそうなほどです。しかし実際は、結論の出ない正式なミーティングよりも、インフォーマルな食事の際にクライアントから得るものが多い場合もあります。

JIBO:日本人の同僚に対する評価はいかがですか。

スクリミッツィ:イタリア人に対する日本人の自然な親近感に助けられて、人間関係は最高です。仕事で、ここに長く住むにしたがって、彼らの行動のメカニズムが分かってきましたが、それらすべてを受け入れることはできないと思います。違いがあるのは避け難いからです。最も重要なのは、決して横柄な態度をせず、いつも親切、ポジティブ、建設的にすることで、同僚から尊敬と評価を得ることです。

JIBO:日本滞在中に職業的にどんな成果を上げられたと思いますか。

スクリミッツィ:私が扱っているイタリア製品はすべて、輸出増加を続けています。この不況の時期にしては、大きな成果を上げたといえるでしょう。しかし、日本の金庫を開けるキーナンバーがあることはわかりましたが、コミュニケーションをまめに行って、注意深く、これからも、それを探さなければなりません。

JIBO:御社の活動領域について日本市場の将来はどのように見られますか?

スクリミッツィ:日本は食品は自給自足できませんから、常に食料を外国から輸入しなければなりません。それに付け加えて、ここではイタリアとイタリア料理のイメージは特別よく、それらがすたれることはないでしょう。ですから、ビジネスチャンスは今後も存在します。しかし、市場はそろそろ、いっぱいになってきており、単に輸出という考えだけでは十分ではなくなってくると思います。製品を提案するためのイタリア的な創造性、サービスも、伝統的な方法のほかに、オリジナリティーのあるサービスが必要となるでしょう。

JIBO:最後に、日本市場に挑戦したいと思っているイタリア人に対してアドバイスするとしたら?

スクリミッツィ:まじめさ、忍耐、そしてコンスタントな向上心。日本人にとって、まじめさと信頼性はもっとも重要なことで、単なる値引きよりも、ずっと好印象をあたえます。忍耐は必須です。なぜなら決定プロセスは遅く、仲介業者の数が多いからです。製品でも企業でも、長期間の試験期間を経なければなりません。日本は、コンスタントに情熱をかけて口説かなければならないような、すこし古いタイプの女性のようです。最後に「改善」という言葉は重要単語です。外国の企業はクオリティーのテーマにおいて、日本市場から寄せられるインプットが大変貴重であることを理解しなければなりません。一度わかってしまえば、それが、他のすべての市場でも、ビジネスの成果を改善することに役立つと思います。


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