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ITALY NEWS
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2002/03/10 
  日本のイタリア人
  ITALIANO IN GIAPPONE  

マウリツィオ・アッチンニ
(Dott. Maurizio Accinni)


BNL銀行
(Banca Nazionale del Lavoro)駐在事務所代表  

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JIBO:イタリアはどちらの出身ですか?そして、日本へ来られてから、どのくらいになりましたでしょうか?。

アッチンニ:私はカターニアで生まれましたが、5歳の時からローマに住み、そこで大学の法学部を卒業しました。その後法律の実習生をした後、1979年にBNLに入行しました。

イタリアのほか、中国、米国で働いたあと、1993年の9月から東京のBNL事務所長をしております。

JIBO:日本にはいつ事務所が開設されたのでしょうか。またどのような仕事をしておられますか。

アッチンニ:BNLが東京に駐在事務所を開設したのは1993年の9月です。この事務所が持つ業務は、簡単にいうと、一つは事業促進、出資先企業との関係を深めることで、もう一つは日本、韓国、台湾、フィリピンの金融経済動向をモニターすることです。

JIBO:BNLの戦略において日本の果たす役割というのは?。

アッチンニ:現在アジアにあるBNLの支店は、会社の融資、資本市場での活動を行っている、シンガポールと香港の二つです。さらに中国、インド、オーストラリアには、マーケティングとその国のリスクを監督する任務を持つ駐在事務所がありますが、東京事務所の開設は、これらBNLの支店、駐在員事務所をあわせた情報網を強化する戦略の一環を担っています。日本にいることで、実際に、世界第ニの経済大国日本の変化を目の当たりにすることができ、我々の顧客や我々銀行の金融商品、サービス導入のチャンスをつかむことができます。

JIBO:日本の変化をどう受けとめられましたか。

アッチンニ:

私が日本に来た最初の数年に比べて、部分的にですが、外国銀行に対する日本企業の閉鎖性が変わってきた思います。そして、政府が3年前に始めた金融業界再編成のプロセスが進むにつれて、以前は考えられなかったビジネスの可能性も生まれたと思います。

また、日本の銀行や企業のメンタリティー、ビジネスのやり方が、なかなか近代的にならないので、大学新卒生や、銀行業務経験者たちが外国の銀行に対して興味を示すようになり、現地で優秀な人材を確保することができる可能性が大いに広がりました。

不動産業界の不況と競争のおかげで、東京の不動産コストは下がりました。

あとは日本の文化に密接に関連するいくつかの難しい点、柔軟性に欠ける、決定までの時間がかかる、不透明である、経営指導陣、政治の不確実性が広まっているなどがありますね。

反対に、この数年間、イタリアの経済建て直しとユーロ経済圏への参加で示された能力に対する評価が上がっていることは確かです。

JIBO:事務所はどのように組織されていますか。

アッチンニ:私のほかに2名おります。二人とも日本人女性で、そのうちの一人はイタリア語を話します。そのほかに最新のオフィス機器が充分役割を果たしてくれます。近代的な航海技術の機器を搭載した小さなヨットが、不安定な海へ乗り出していこうとしている、BNLの「ロゴ」のようなものでしょうか。それぞれが自分の役割をはたしつつ、他人を助けて完成するといった感じですね。

JIBO:銀行業務の将来の見通しは?

アッチンニ:現地の銀行業界の不況は、逆説的に、企業融資や預金の債権・外国株式投資などの分野で、外国銀行にも日本参入の余地を与えました。ですから欧州経済の指標に沿って、ユーロを強化することが、ユーロでのBNL金融商品・サービスの導入に有利に働くでしょう。そして日本市場に参入したい、または現在の業務をアジアの国々で拡大したいと考えているイタリア企業に対して、常に配慮を怠らず、イタリアから、またはイタリアへの貿易の仲介を強化するのが、わが銀行の役割だと考えています。

JIBO:ご経験をもとにして、日本の市場に参入を考えているイタリアの企業家に助言を与えるとしたら、どんな助言をされますか。

アッチンニ:中長期的な戦略と確信が必要だと思います。準備、現地の業界への紹介、忍耐と決定力、根気のよさが、ここで成功の可能性を得たい人にとって、個人的または企業的カルチャーに必要な素質だと思います。

日本の市場は、他のアジアの市場とは大変異なります。高品質の製品が要求され、製品の細部および販売後にも注意が必要です。利益マージンはさておき、最近は経済不安も原因して、日本人消費者は品質と価格のバランスにさらに敏感になっています。考慮すべきもうひとつの側面は、為替の変動時に、リスクをカバーする適切な手段を講じておくことです。

イタリアの企業家は、自社を紹介するチャンスをもっと見つける努力をするべきだと思います。そのような目的で我々の事務所を拠点としていただきたい。日本におけるイタリア企業、またはイタリアにおける日本企業の参加に寄与することができるよう希望しています。


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