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2003/02/01

経済金融産業動向社会・ライフスタイルBACK NUMBER

金融経済 EC0NOMY


1月のインフレ率2.7%、7ヶ月ぶりに微減

国立統計局が行った大都市消費者物価調査によれば、7ヶ月連続で上昇傾向に あったインフレ率が、1月は前月の+2.8%から+2.7%(前年同月比)へと微減す る模様。月ベースでは前月の+0.1%から+0.3%へと微増が見込まれている。ガソ リン、電気・ガス代などのエネルギー価格、および銀行手数料、各種保険料、ホ テル宿泊料などが上昇した一方で、薬価が大きく下落、また食料品の価格も抑制 傾向であった。

今回のインフレ率は、今年になってから新たに改定された新消費者物価指数品バ スケットに基づき測定されたもの。消費者からは、インフレ率が現実の物価上昇 を反映しておらず、国立統計局の物価指数品は消費の現状に即していないと、 ユーロ導入後批判の声が噴出していた。今回の指数品の見直しでも消費者物価に 大きな上昇が見られなかったことから、消費者団体は「まだまだ指数品バスケッ トは現実を反映していない」としている。

一方2003年通年では、ここのところのユーロ高がまもなく物価にも反映され、石 油という未知要因をのぞけば、インフレ率はゆるやかに下降すると見込まれてい る。それでも目標とする2.0%の達成にはまだまだ時間がかかりそうだ。

経済分析研究所、2003年のGDP成長率1.5%、2004年は2.5%を予測

経済金融省の経済分析研究所(ISAE)は今年度最初の四半期レポートの中で、 2003年のGDP成長率の予測値を昨年10月予測の1.8%から1.5%に引き下げた。そ の他の主要な研究機関は軒並み同成長率を1%程度と予測している。

2002年は、世界的な景気低迷(とくにアメリカ、そしてイタリアの最大の取引国 であるドイツの景気停滞)、ユーロ導入による消費の後退、投資の落ち込み、自 動車産業の不振などを背景に、イタリアのGDPの伸びも0.4%と低迷した。同レ ポートは、2003年の世界経済は若干回復の兆しが見られるものの、イラクとの戦 争などの未知要因をかかえており、回復は2003年の下半期にアメリカの景気回復 に引っ張られてゆるやかに始まるとしている。さらに景気は2004年には本格的に 回復し、GDP成長率が2.5%まで上向くと予測している。

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産業動向 INDUSTRY


イタリア靴業界 不調
米国・ドイツへの輸出落ち込む

1月下旬、ボローニャで開催された靴の見本市「Fashion Shoe and Leather Goods」で、イタリアの得意とする靴の輸出は、不調の2002年に続き、2003年も 厳しい先行きであることが、イタリア製靴メーカー協会ANCIの発表により明らか となった。
2002年1-9月期に輸出された靴の総数は2億5600万足で、過去10年間で最も低い数 字となっている。一方、靴の輸出総額は、52億7900万ユーロ。 また、ANCIが協会メンバーである靴メーカーを対象としたサーベイによると、 2002年の1-9月期は生産量が平均して4.2%減少している。また同期間、前年同期 比で靴の生産を増加したとする靴メーカーは、全体のわずか21%にすぎない。

不調の大きな原因は、イタリアの靴生産量の約3分の1を占めるドイツと米国へ の輸出が、2002年の1-9月期に前年同期比でそれぞれ18.8%、16.2%と大幅に減少 したこと。一方、ロシアなど、イタリア製シューズの輸入が近年伸びている新興 輸入国はあるが、米国やドイツの減少分をカバーするだけの輸入量には至ってい ない。ANCIでは、米国やドイツで景気が回復しないと、靴業界の消費回復も難し いとしている。

とはいえ、生産される靴のレベルはあがっており、価格の高い靴の方が売れ行き がいいという傾向を示している。実際、一足当たりの靴単価は、1993年に、輸出 価格が平均12.06ユーロであったものが、2002年には20.59ユーロとなってい る。

NPO(非営利団体)人材活用 調査結果
新しい職種へのニーズ高まる

ミラノで「NPO(非営利団体)の人材活用実態調査」の結果が報告された。これは Sodalitas (社会的企業家促進協会)が、全国50の非営利団体を対象に人的資源の 活用状況を調査したもの。

それによると、非営利団体で働くスタッフのうち、有給スタッフは約10%、無給 スタッフが約90%。無給スタッフの大半はボランティアで、宗教的、思想的な理 由による兵役忌避者は、スタッフ全体のわずか0.5%。
有給スタッフの年齢は、従業員については平均年齢36歳、非従業員は同38歳。一 方、ボランティアの平均年齢は42歳。
今回調査対象となった非営利団体のうち40%は、1990年以降に設立されたもので あり、有給スタッフ100名のうち28名は、2001年以降に採用されている。このこ とから、NPOの分野も、若者の雇用の場としての重要性を増していると同報告書 は述べている。

報告書ではさらに、有給スタッフの役割として、「基金調達役」や「ボランティ アのまとめ役」、「ハンディのある者の社会復帰役」など、新しい職種が求めら れてきていることを強調している。

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社会・ライフスタイル LIFESTYLE


さらば、ジョバンニ・アニェッリ

昨年夏、前立腺がんの治療で訪れていた米国から帰国してからというもの、公式 の場にほとんど姿を現していなかったフィアットの名誉会長、ジョバンニ・ア ニェッリが1月25日、トリノ郊外の自宅で亡くなった。81歳であった。

ジョバンニ・アニェッリは、二つの戦争の追い風も受けてフィアットをイタリア 随一の車メーカーに仕立てあげた、フィアットの創業者の1人である初代ジョバ ンニ・アニェッリの孫。初代が死ぬ前に彼にしたアドバイス「人生を楽しんで欲 を枯らせ」の通り、32歳でナポリの公爵の娘と結婚するまでは、コートダジュー ルのヴィラで贅を尽くした日々を送り、ハンサムなプレイボーイとして名を馳 せ、タイム誌には「経済欄に登場するようになる前に、ゴシップ欄でずいぶんと キャリアを築いたようだ」と皮肉られた。

車のみならず、金融、保険、メディア、と次々に事業を広げ、一時はイタリアの 株式の四分の一をコントロールしたと言われる。トリノのサッカーチーム、ユ ヴェントスもオーナーのアニェッリなしに語ることはできない。イタリア戦後の 経済成長のシンボルであったと同時に、ヨット、スキーを愛するスポーツマンで あり、そのスマートさ、優雅さ、芸術や文化への造詣の深さ、そして何よりもカ リスマ性のある人柄は、地元トリノ市民のみならず、多くのイタリア人を惹きつ けた。多くの人がその死を悼んだ一方で、「国が企業に手を貸さないようになっ てから死ぬなんて、ずいぶん象徴的な死だ」と、莫大な富を成したアニェッリと 政治の結びつきを皮肉る向きもいた。

富、名声、思うすべてを手に入れたかのように見えるアニェッリだが、家族に不 幸な死が多く、彼自身生前親交が深かったケネディ家に例えられることもあっ た。14歳のときに飛行機事故で父を、24歳の時に自動車事故で母を、また97年に はフィアットの後継者に決めていた33歳の甥を癌で、そして99年、1人息子を自 殺で亡くしている。

 

イタリア人、仕事を求めふたたび移民に

この10年間で、70万人の南部出身のイタリア人が生まれ故郷を後にし、北イタリ ア、または海外に移住していることが、このほど人口社会政策研究所が2001年の データを基に行った調査で明らかになった。「5年程前までは、6万人の若者が北 部へ移住、同じく6万人の定年退職者が南部に帰ってきていた。ところが、ここ のところは去る人間が10万人に増えた一方で、帰ってくる者の数は以前と同じ。 以前は北部に行く若者のほとんどが学生だったが、今は学問のためでなく、仕事 そのものを求めて移住する傾向がまた戻ってきている」と、リサーチ・ディレク ター。南部出身のイタリア人は今でも平均して100人に11人が生まれ故郷である 南部を去る。これは、中北部のイタリア人の二倍の割合だ。

最近の新たな傾向は、より良い仕事を探して海外に移住する大卒者が増えている こと。昨今の若者の多くが、ロンドンやパリで就職することに大きな違和感を抱 かない。ローマ大学を卒業後、5年間アムステルダムで働き、現在フランスで多 国籍企業のマネージャーを務めるナポリ出身のエスポジト氏(30)は、「最初は ニ、三年海外で経験を積んでからイタリアに帰ってくるつもりだった。実際、イ タリアに帰ろうかと去年就職活動をしてみたけれど、これという反応は少ない し、あっても、あまり面白くない仕事ばかり。イタリアでは国際的な業務経験は どうもあまり評価されないらしい。イタリアに帰るとしたら、安い給料とエキサ イティングでない仕事に甘んじるしかないね。」

一方で、南部から北部に仕事を求めて移住するのは、従来的なブルーカラーワー カーが多い。しかし、「30年前に北部に移住した人たちの仕事は、それはきつい ものだったが、少なくとも定職に就けたし、幸運であれば公営アパートに住むこ ともできた。一方、今は必ずしも定職につけるわけではなく、給料は家賃代にも ならないことが多い」、と同ディレクター。





 

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