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2002/07/15

経済金融産業動向社会・ライフスタイルBACK NUMBER

金融経済 EC0NOMY


経済・財政計画(2003-2006年)施行へ

5日の閣議で2003-2006年の経済・財政計画(Dpef)が決議され、同時に首相府に おいて、政府と労使代表との間で数ヶ月間協議が続けられてきた税制・労働市場 改革を中心とする「イタリアのための協定」(Patto per l'Italia)が締結され た。ベルルスコーニ首相は、減税と雇用拡大を軸とする画期的な計画・協定と自 画自賛。
しかし、低所得層の減税率は前政権(中道左派)が予定していた率よりも低いも のであり、労働市場流動化に対応する施策が盛り込まれることで労働ポストはよ り一層景気動向に左右されることになるのは必至だ。
三大労組のうち二大労組代表は署名に応じたが、イタリア最大の労組連合、イタ リア労働総同盟(CGIL:左派系・加盟者500万人)は、協定は「労働者の権利縮 小、労組活動の矮小化を狙うもの」として署名を拒否、ストライキなどによる抗 議行動を開始した。
なお「イタリアのための協定」の主な内容は以下の通り:
−新規雇用によって15人を超える雇用者を抱えることになる企業に対して、労 働者憲章第18条(正当な理由なく解雇された労働者の復職を企業に義務づける) の三年間の停止措置を認める。
−失業保険などの社会的緩衝機構へ年額7億ユーロを拠出する(労組要求額は50 億ユーロ)。
−失業保険受給期間の延長:現行6ヶ月を12ヶ月に延長。受給額は最初の半年は 給与の60%、次の三ヶ月は40%、最後の三ヶ月は30%となる。受給者は職業訓練計 画に参加する義務を負う。参加しないものは受給権利を失う。
−個人所得税(2003年)を55億ユーロ減税:年間所得7.230ユーロ(現行6.197 ユーロ)までは非課税。10.329ユーロまでの所得には現行通り18%の課税。
15.493ユーロまでの所得には23%(現行24%)、25.823ユーロまでの所得には27%(現 行32%)、69.721ユーロまでの所得、それを超える所得には現行通りそれぞれ 39%、45%の課税。
−南伊投資は公共歳出の30%を下らないものとする。

市民生活に関する新規定承認:自動車、医薬品、大口脱税など 

同日の閣議では、市民生活に関連する以下の新しい措置・規定も承認された。
- 排ガス規制に対応しない自動車(推定1000万台)と引き替えに規制対応の新 車を2002年内に購入するものに対して、向こう三年間自動車税を免除。排ガス規 制対応の中古車(中型以下)を購入する際、所有権移転登記を非課税とする。
- 国の医療機構で使用される医薬品(約八千種)が 効能とコストのバランス で再評価され、効能が同じ場合は、価格の低い薬品がAランク(医療機構が全額 負担する医薬品カテゴリー)に指定されることになる。これにより政府は二、三 兆リラ規模の節約を目指している。
- 国税確定通知書の額面が150万ユーロを超える脱税があった場合、徴税の強制 執行をせず和解(示談・分割納税)の可能性を認める。
- トトカルチョをはじめ賭事業の管理がオリンピック委員会から専売公社に移 行される。

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産業動向 INDUSTRY


大型ショピングセンター 25店舗オープン
投資総額は10億ユーロ

イタリア各地で、大型ショピングセンターの建設ラッシュが続いている。 コンサルタント会社Sisimの調査では今後2003年初頭までに、国内10州であわせ て25の新ショッピングセンターがオープンする予定だ。投資金額の総額は推定で 10億ユーロ。

イタリアの大型ショッピングセンターの総数は、昨年の生産活動省の発表によれ ば537店舗。販売床面積は全体で650万平方メートル。地域別分布は、北西イタリ ア198、北東イタリア157、中部イタリア109、南イタリア73。
近々オープンされる25のセンターの地域別内訳は、北イタリアのピエモンテ州 (州都トリノ)とフリウリ・ヴェネツイア・ジュリア州(同トリエステ)に各4 センター。ロンバルディア州(同ミラノ)、プーリア州(同バーリ)に各3セン ター。続いて、ヴェネト、エミリアロマーニャ、ラツィオ、マルケ、カラブリア 州にそれぞれ2センター。
これら25のセンターの大半は、Coop,Careefour, Finiper,  Auchan-Rinascenteの4大流通グループの手によるもの。

さらに、2003年から2005年にかけては、総数約80の新センターが開設される予定 だ。また同調査では、Factory Outletスタイルの新世代型ショッピングセン ター、空港併設型商業モールなどイタリアとしては新しいタイプのセンターの開 業も進んでいるとのべている。

ユーロ移行にともなう物価値上がり 
消費者の買い控え傾向強まる

リラからユーロへの本格移行にともなう消費傾向の変化を調べた調査が二つの民 間調査機関により7月中旬に発表された。いずれも、ユーロ導入により物価が値 上りし、インフレへの不安、消費者の買い控え傾向が強まっていることがあきら かとなった。

Euriskoが本年6月に実施した調査では、「ユーロ導入により、食品を筆頭に物 価が値上がった」と認識している消費者が91%に及んだ。事実、消費者の物価値 上げに対する認識は、本格導入前の2001年5月―10月期に比べ、大きく上回っ ている。一方、リラからユーロへの移行自体については、すでにイタリア人の 90%が「問題なし」と答えている。

また、AcNielsen の行った調査では、調査回答者の60%が、物価値上げに対抗し 家計を節約するため、買い控えをしているとのべている。消費を控えている分野 は、あらゆる分野に及んでいるが、特に強いのが、ジュエリー、時計、装飾品な どの贅沢品で、回答者の55%が買い控えをしていると答えている。次が娯楽・余 暇文化関連で、レストランで46%、文化関係(書籍、CD、観劇など)33%、さら にスポーツジムなどが35%となっている。耐久消費財についても同様の傾向がみ られ、家電製品は31%、自動車・オートバイが47%。反対に買い控え傾向の比較 的少ない分野は、洋服・靴25%、住宅用品10%、食品7%で、基礎的な衣食住関 連出費を控えるまでにはいたってないようだ。

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社会・ライフスタイル LIFESTYLE


成長しない若者たち 

このほどイタリアの大手調査研究機関CENSISはヨーロッパ青年審議会 (Osservatorio europeo dei giovani)の委託を受け15〜30歳の1500人のイタリア の若者を対象に行動・価値観調査を行った。

その結果、73%が親と同居(28〜30歳では44.9%)、10人中9人は一生のうち一度 も手紙を書いたことがなく、余暇は特定の趣味に費やす(27.2%)よりも、音楽 を聴く(90%)、友達と遊ぶ(73.1%)、テレビを見る(73.1%)などして過ごしてい ることなどがわかった。一方、党活動(9.4%)、ボランティア活動(3%)などの 社会活動に従事する若者は低率にとどまった。また67.6%が現在恋愛関係に満足 しているが、将来結婚すると思っている若者はわずか26.2%(同棲は22.1%)、 同様に将来子どもを持つと思っているのはわずか31%であった。

この結果をふまえCENSIS、ヨーロッパ青年審議会はそれぞれ「あいまいで混乱し た青年期。今のことだけを考えて生きすぎている」、「思春期が15〜35歳くらい まで長期化している」と、状況を憂慮。

若者が今のことだけを考えるのは、将来に対して不安を抱いているからだろう か? 実際、85.3%が将来戦争が確実に訪れるとし、50%以上が昨年9月11日以 降、戦争はすでに始まっていると考えている。

チャンピ大統領は「彼らが将来仕事につき、社会の確たる一員として活躍すると いう将来の可能性を強調しつつ、若者の成長を促進する必要がある」とコメン ト。しかし現実にはイタリアにおける若者の失業率はヨーロッパの中でも高く、 口で言うほど事はたやすくなさそうだ。

 

水不足、イタリア中南部で非常事態 

イタリア中南部での水不足が深刻化している。シシリア、バジリカータ、プーリ ア、サルデーニャ、そしてウンブリアの5州には政府から非常事態が宣言され た。イタリアの99年の降雨量は91年に比べ20%減少している。さらにここ数年の 少雨でダムを始めとする貯水施設の貯水量が極端に少なくなっていたところに、 夏の到来による水の需要増加で一気に水不足が表面化した。シチリアのダムには 残量ゼロになってしまったものもある。またサルデーニャ南部のダムにはあと 100日分の水しか残っていない。

シチリアやプーリアでは、農家がトラクターや家畜を街中に持ち込んでデモを 行ったり、国道を封鎖するなどして水不足による農業への深刻なダメージを訴え た。イタリア農業連合(CIA)は水不足による農業への被害は35億ユーロにのぼ ると推測している。

シチリアの州知事は政府に対し外部からの水の調達、家畜の食糧の確保等のため の2億2500万ユーロの緊急支援を要請。

水不足の原因としては、降雨量の減少以外にも給水施設の老朽化、給水管理の欠 如などが指摘されている。実際、バジリカータでは給水量の63.3%、プーリアで は60.4%、またシチリアでは52.5%が給水の途中で「紛失」している。イタリア 南部では水泥棒の監視をするために軍隊が貯水施設の警備をすることを買ってで た。シチリアでも森林警備隊が4つの主要ダムの監視を始めた。また、ここ数年 水不足が慢性化しているにもかかわらずこれまでこれといった対応をしてこな かった各地方行政にも非難が浴びせられている。





 

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