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2002/06/15

経済金融産業動向社会・ライフスタイルBACK NUMBER

金融経済 EC0NOMY


ISAE(経済分析研究所)の報告:イタリアの優先課題

同研究所は、経済・財務省の管轄下にあり、35年の伝統を持っていた前身の研究機関を、1999年に一新したものである。経済分析報告は、四半期に一度予定されており、今回発表された2002年度、二度目の報告書は通算で12番目に当たる。

研究所は、月ごとに企業と消費者に対して調査を実施し、企業家と家庭の景気に対する信頼度と、ミクロとマクロの経済変動への期待度をはかる。今年、第一四半期は、若干の景気回復傾向が見られたものの、世界経済が米国の需要傾向や中東危機に左右されるなかで、2002年の景気動向に関する楽観的な予測は、修正されることになりそうだ。

毎年四月付の報告では、短期的な景気動向とともに、イタリアの経済サイクルが基盤とする中・長期的な構造問題が取り上げられている。今回は、Brookings Institution ( Washington)の「Setting National Priorities」 をモデルにして、イタリアの優先課題として、「透明性・柔軟性・適宜性」が提起され、現行諸規定の枠組が原因で、各分野で発生している歪みを指摘し、構造的要素が、国の競争力を左右するとしている。

上記の三つを基軸に、次の五つの項目が研究対象に挙げられている:公行政の規律とサービスの質・期限付労働契約の拡大普及・イタリア経済における潜水(闇)経済の存在・合憲的な連邦制の実現状況・小売業の自由化。

第一四半期の国内総生産O.2%増

ISTAT(国立統計局)の発表によると、2002年第一四半期の国内総生産は0.2%の伸びを示し、前年同期と比較して、0.1%増えているものの、一月から三月までの変動率としては、1997年以来の低い数字を記録した。 時期を同じくして、Fmi(国際通貨基金)も、2002年度のイタリア国内総生産の予測成長率を、1.3%とはじき出した。

2001年最後の三ヶ月に比して、2002年初めの三ヶ月間の投資・消費は、共に冷え込んでおり、家庭の消費は0.2%に落ち込んだ。 マルツァーノ工業相は「夜はまだ続く」(ラ・レプブリカ紙)とし、政府が当初見込んでいた国内総生産2.3%の年成長率を下方修正する可能性を示唆した。

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産業動向 INDUSTRY


家計消費支出 10年間の推移発表
電気通信、旅行・外食費が大きく増加

このほど、経済省より「Relazione Generale sulla Situazione Economica del Paese 2001(イタリア経済動向報告2001)」が発表され、1992年から2001年に至る10年間の家計消費支出推移があきらかとなった。

同報告によると、この10年間にイタリアの家庭では、携帯電話、HI−FI,パソコンなど電気通信関係支出が大きく増加。さらに、ホテルや旅行関係支出、レストランなど外食費が多く増加している一方、食費は10年間で変化がなく、アルコール飲料の支出は減少している。

実際、電気通信費は、92年には94億4100万ユーロであったものが、携帯電話の影響で2001年には、247億4700万リラと2倍半に増加した。

また、余暇・文化関連支出の伸びも大きく92年に390億9100万ユーロであったものが、2001年には513億7100万ユーロと、31%増を記録している。さらに、ホテル・旅行関係支出は、457億7000万ユーロが591億210とやはり30%近い伸びを示している。一方で、書籍・新聞雑誌は、92年の118億ユーロに対し、2001年には122億ユーロ、教育費も53億4400ユーロに対し2001年は61億5000万ユーロと微増におわっている。

食関係では、食費は92年の958億6700万に対し2001年も950億8100万ユーロと10年間でほとんど変化がない。また、アルコール飲料は151億から147億ユーロと減少している。一方、レストランなど外食費は10年前の351億8600万から2001年には455億5200万と増加。

有機農食品生産 前年比37,8%増
大型流通業にも大きく販路開拓

イタリアの有機農食品の生産額が大きく伸びていることが6月初頭に発表された市場調査専門機関 Databankのレポートによりあきらかとなった。

同レポートによると、狂牛病など食品の安全性に対する不安が高まる中で、2001年に有機農産物の総生産額は、11億7700万ユーロ、前年比37.8%の伸びを示した。分野別には、野菜果物では、市場の約30%を有機栽培ものが占めるにいたっている。牛乳・乳製品は20.6%、ビスケット類19.3%、果物ジュース類が12.7%、パスタ・米が12.5%。

データバンクでは、有機農食品が大型流通業や大手食品メーカーへの販路拡大、学校給食への供給などで、市場基盤を固めたため、一部の愛好者対象の特別のマーケットから、広範な消費者を対象とする市場へと変容をとげているとしている。特に、大型流通業で取り扱われることになったため、従来型の農食品との価格差も縮まっており、消費者の手の届きやすい価格になっていることで、有機農産物の普及に拍車がかかっているが、一方で、増加する需要に対し、生産が追いつかない傾向を生んでいる。

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社会・ライフスタイル LIFESTYLE


アメリカ化しつつあるイタリア社会?

このほど政府中央統計局(ISTAT)による2001年度年次報告が発表された。この年 次報告書は経済、労働、消費、ライフスタイルなど、広くイタリアの経済社会の 現状について報告するもの。その結果を、社会学者ドメニコ・デ・マジは「社会 がアメリカ化しつつある」と統括した。

アメリカ化しつつあると判断する材料として、旅行、外食、趣味、コミュニケー ションなどの分野で消費が増加していること、女性の高学歴化、社会進出(女性 の就業率は1996年の36%から2001年には41%に増加)が進んでいること、などを あげている。中でもとくに憂慮すべき点として、社会の貧富の差、とくに地理的 な南北の経済・社会格差が広がっていることを指摘している。

南部は北部に比べて平均所得が低い(2000年度の北東部の一世帯あたり平均支出 は2520ユーロ、南部のそれは1857ユーロ)が、とくにコンピューター、インター ネット、衛星テレビ、新聞の購読などの分野での消費の格差が顕著。さらにボラ ンティア活動への従事も北部のほうが活発。南部の経済的な停滞はつねに語られ てきたことであるが、「政治やボランティア活動など、社会への参画まで停滞し ているのは憂慮すべきことだ」。

一方出生数から死亡数を引いた人口の自然増減は90人増で、人口の増加率はほぼ 0パーセント。「仕事がないか、仕事があったとしても不安定化している。この ような経済状況では若い人は家を購入できない(ローンを組めない)ので、子ど もを作らないのは賢明な選択といえよう」。こちらも何かと暗い話が多いよう で。

 

歴史的な店を守ろう  

このところミラノの中心地区で歴史的な店の閉鎖が相次いでいる。老舗レストラ ン、万年筆の店、そして由緒ある家族が通った洋服の一流生地の店。昨今の人々 のライフスタイルの変化に加え、高騰する家賃にビジネスが追いつかないことが 背景にある。もっともこれはミラノだけの現象ではない。フィレンツエの100年 以上の歴史を持つバール、ジャコーザがロベルト・カバッリの店にとって代わら れたのも記憶に新しい。

町の歴史を長年にわたり形成してきた、町の顔の一部であるともいえるこれらの 歴史的な店をこのまま失ってしまってもいいのか?しまいには通りという通りは ファッションブランドの店に埋め尽くされ、市民の暮らしにくい町、味わいのな い町になってしまうのではないだろうか(実際、ミラノのブランドショップが集 中するモンテナポレオーネ通りやスピーガ通りは、店が閉まる夜8時以降、人通 りはほとんどなくなる)。

このような住民の危惧に与し、ミラノ市は歴史的な店に一目でわかる品質ロゴを 設けることを検討、このたび市の文化財委員会に提案した。品質ロゴを設けるこ とにより歴史的な店の価値、ひいては町の歴史的アイデンティティを再認識する ことにつなげることがねらい。また市民だけでなく、町を訪れる観光客にもわか りやすくアピールすることができる。

順調に行けば、秋以降、ロゴの募集コンテストを行い、ロゴ設定が施行される予 定だ。  





 

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