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2000/8/15

経済金融産業動向社会・ライフスタイルBACK NUMBER

金融経済 EC0NOMY


SEAT、イタリア民放大手TMC買収へ

セアット パジナ・ジャッレ(SEAT Pagina Gialle)は、イタリアの大手民間放送テレモンテカルロ(TMC、Telemontecarlo)を買収することで基本合意に達した。

それによると、TMCの評価額は約1兆リラ。SEATは合意後すみやかにその25%をTMCの増資引受けにより取得。残りのうち50%を、今年11月末までにSEATの新規発行株式との交換により取得し、計75%の出資比率となる予定。さらに、残る25%について2001年10月15日から同12月31日までに同じく株式交換によりSEATが取得するオプションが定められている。

合意には、TMC現会長のチェッキ・ゴリ(Cecchi Gori)氏のSEAT取締役会入り、デジタルテレビ放送新会社を両社の折半出資により設立することなどが盛り込まれている。

SEATは、イタリア最大のイエロー・ページ製作会社で顧客企業は60万社にのぼる。インターネット関連の新規事業展開にも積極的で、イタリア最大の電話会社Telecom Italia傘下のインターネット接続業者Tin.itとの合併が決まったばかり。

一方の、TMCは前出のチェッキ・ゴリ氏を総帥とするメディアグループの中核企業で、イタリア全土をカバーするテレビ放送(地上波)2チャンネルを有する。2000年上半期、売上高960億リラに対し、290億リラの経常損失と前期に続き業績が振るわず、有利子負債の増加など財務状態が悪化していた。

今回の買収、さらにSEATとTin.itの合併が進めば、Telecom Italiaが間接的にせよ放送業界に参入することになる。このことについて、ベルルスコーニ元首相が率いるメディア・グループ最大手メディアセット(Mediaset)などは、通信業務と放送業務の分離などを定めたマッカニコ法に抵触すると反発を強めており、今後の先行きには不透明な要素も残されている。

伊多国籍企業、グローバル化に遅れ?

イタリアの投資銀行最大手メディオバンカのシンクタンクR&S Mediobancaは、多国籍企業の国際比較調査の結果を明らかにした。それによると、イタリア多国籍企業は、国外での売上が相対的に低く、他のヨーロッパ企業に比べてグローバル化に遅れをとっている実態が浮かび上がった。

調査の対象となったのは、売上高4兆リラを超える世界の代表的多国籍企業257社。このうちイタリア企業はFiat, Eni, Finmeccanica, Pirelli, Parmalat, Olivettiなど11社。他国では日本企業43社、アメリカ62社、イギリス28社、フランス25社、ドイツ22社、スイス13社など。

まず1998年度の総売上高に占める国外売上高の割合はイタリア企業平均で57.3%。欧州他国はスイス企業の95%を筆頭に、スカンジナビア諸国85%、イギリス75.5%、フランス70%、ドイツ65%で、ヨーロッパ平均の72.2%と比べてもイタリアは大きく下回った。

また1994年から98年の海外売上高比率の推移では、イタリア企業はわずか0.8ポイントの上昇で、ドイツの12ポイント増、フランスの8.4ポイント増と比べ、小幅な伸びにとどまった。地域別の従業員数でみると、全従業員に占める国外勤務従業員の割合は、イタリア企業平均で40.9%、欧州平均では55.2%だった。



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産業動向 INDUSTRY


「原産地呼称」伝統的農産品2171種
公式認定

8月中旬、イタリア農業政策省は、イタリア全国の伝統的な農水産物及びその加工品の中から、DO C(原産地呼称)を認定する2171品目を正式に発表した。これは、農家の構造強化等を目的とした 1998年成立の法律173条にのっとり、イタリアで初めて行われた全国実態調査をもとに選定されたも の。今秋に行われる継続調査の結果を待って、2001年1月末に、改訂総合版が発表される予定。

EU統合にともなう農産物市場の競争激化の中で、イタリアの国産特産品を「まがいもの」や「輸入 品」と差別化し、保護・育成することがそもそものねらい。さらに、近年、バイオ・テックで大量生 産型の農産品が世界的に普及する中で、イタリア各地の伝統に根付いた特産品の市場価値を再認識 し、販売促進にむすびつけたいと同省ではしている。

選定された品目のうち最も多いジャンルは、サクランボ、トマト、セロリなど野菜・果物類で、578 種。第二位は生パスタ・パン類574種。第三位、肉類424種。第四位は、チーズ類376種。リキュール や蒸留酒など68種。蜂蜜など64種。魚介類関連50種。バターなど油脂類20種など。 州別にこれら伝統的農産品の多い順をみると、トスカーナ州が282品目でトップ。ヴェネト州204品 目、ロンバルディア州203品目。ピエモンテ州が162品目で第四位。南部のカンパーニア州(州都ナポ リ)が112品目で続いている。


景気回復の波で夏季休業返上企業が続出

毎年8月は1ケ月間、オフィスも工場も夏季休業、というのが従来のイタリア夏休み事情だが、この 夏は、景気回復の波にのって、夏休み返上で操業を行う企業が増えている。 実際、イタリア経済は、5月,6月と景気回復が加速し、Confindustria(イタリア経団連)調査部の調 べでは、今年7月は生産ラッシュで、販売額も昨年比5.1%増。したがって、8月も操業することで オーダをこなす企業が続出しているのだ。

景気回復の原因は、極東アジア、ヨーロッパ各国、アメリカへの輸出増大。業種としては、機械、金 属、ゴム・プラスティック製品、さらに繊維アパレル製品が好調だ。 また、急速に数の増えているIT(情報通信)関係の企業も、業務柄、長期の夏季休業をとることは 難しい。

そのため、特に北イタリア、さらに南イタリアの一部でも、例年の8月とは異なる様を呈している。 つまり、少なからぬ企業が、8月13日から15日の3日間、あるいは、その前後の1週間のみを夏季休業 とし、その他は、「開店」しているのだ。

とはいっても、個々の社員が平均3週間の夏休みをとる権利をおかすことはできない。したがって、 多くの企業では、社員には、6月から8月までの3ケ月の間に交代で夏休みをとってもらうことで、会 社全体の休業期間は最大限短くする傾向が強まっている。さらに、昨年から法律的に「解禁」となった 「派遣社員」制度を活用して夏季の労働力の一部にあてるなど、従来とは異なるフレキシブルな労働体 制で、こうしたニーズに対応しているようだ。

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社会・ライフスタイル LIFESTYLE


夏の森林火事

毎年のことながら、真夏になるとイタリア各地の数多くの森林で火災が発生する。この7月も多くの森林が燃え、22000ヘクタールの森林が灰と化した7月半ばにイタリア政府は非常事態宣言を発し、国と州の間の対策協力体勢を強化した。

イタリアは国土の約28%にあたる800万ヘクタールが森林で覆われている。ここ20年の間に起こった火事で焼かれた森林面積は270万ヘクタール。これはシチリア島を上まわる面積である。火事の原因は、気温上昇などによる自然発火は非常に少なく、タバコ、たき火などの火の不始末などによる過失が30%程度、これらをのぞく圧倒的多数のケースが放火となっている。雑草除去の人件費節約、土地投機、焼け野の植林請負いなど、さまざまなことがその動機となっているようだ。

昨年1999年のデータでは、火事の件数6932件で焼かれた表面積は71116ヘクタール、そのうち森林は39361ヘクタールとなっている。消化に費やした時間は総計4000時間、費用は830億リラにのぼる。

この7月、火災が多発したのはイタリア中部のラツィオ、マルケ地方、南部のプーリア、カンパーニア、バジリカータ、カラーブリア、シチリア地方。一日160件を記録した日もある。ローマ近くの沿岸にあるオスティアでは大都会に近いオアシスとして愛されていた松林150ヘクタールが焼失、ローマ市長は放火魔に1億リラの賞金をかけて話題になった。

禁煙のイタリア

公共施設での禁煙ゾーンの増えているイタリアで、違反者に対する厳しい罰金も含 めた禁煙強化の法案が閣議を通った。

保健大臣の提案したこの法案は、「全国1200万人の喫煙者の煙を吸わされる非喫煙者4400万人の健康を守る」ためにレストラン、学校、オフィス、大学、駅、病院、空港など、オープンスペースではない閉じた空間での喫煙を禁じるもの。決まりがあっても実際には骨抜きになっていることの多いイタリアだが、きちんと守らせるために、違反者には5万リラから30万リラの罰金が課せられる。たとえば会社などでの違反のチェックは、会社自身が責任をもって行うことになる。チェックをごまかした場合の罰金は100万から600万リラと厳しい。

このアンチタバコ法案とアメリカでのタバコの害の巨額賠償問題を機に、喫煙をめぐるさまざまな議論がにわかに活発になった。まっさきに槍玉にあがったのは、このような法案をつくりながら、国が専売公社を通じて体に有害なタバコから大きな収益をうけていること。この夏、消費者側から専売公社、多国籍のタバコメーカーに対して、何件もの訴訟がなされている。

一方、専売公社はイタリアタバコ公社と名をかえており、民営化されることになっているが、こちらでは、このような騒ぎに少しも動じず、新種タバコやトスカーノより少し軽い、新葉巻き「セネーゼ」の発売に精を出 している。



 

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