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2000/7/1

経済金融産業動向社会・ライフスタイルBACK NUMBER

金融経済 EC0NOMY


経済政策教書、閣議決定

アマート内閣は6月29日、2001年から2004年までの4ヵ年の経済政策教書(DPEF: Documento di programmazione economico-finanziaria)を閣議で承認した。

経済政策教書は、中期の経済見通しおよび経済政策の方針を示すことを目的として政府が発表するもので、これに基づき各年度の予算案(Finanziaria)が策定されている。今後は同教書をもとに2001年度予算案の策定が行われることになる。

今回の教書での経済見通しの主な内容は次の通り。

国内総生産(GDP) 2000年の見通しは+2.8%。2001年には+2.9%、2002年には+3.1%の成長率を達成する。

インフレ率 2000年見通しで+2.3%、2001年+1.7%、以後+1.2%程度の水準で推移。 失業率 雇用情勢もIT産業などを中心に改善され、2000年見通しで10.4%の失業率は来年には10%を割り、2004年には7%台後半にまで低下の予定。 財政赤字 単年度赤字のGDP比は2000年1.5%、2001年1%、2003年には0%。累積赤字も2000年見通し112.1%から漸減し2003年には99.7%にまで低下する見込み。

公定歩合の引き上げによる国債の利払い増があるものの、民営化や次世代電話の事業免許料収入などでむこう1年間で65兆リラの歳入が予想される。特に次世代電話の事業免許認可料は20兆リラを下らないとされており、そのうち10%は情報化社会対策費に充てることとしている。

また、年初から予想を上回る税収があがっていることなどから、2001年度予算案には、給与所得の非課税限度額の引き上げなどをはじめ、各種の減税措置も盛り込まれると見られる。

E-Businessに労働協約

情報通信事業分野の新労働協約制定で交渉を続けていたイタリア産業同盟(Confindustria)と労組は6月28日、細目についても合意に達し、2001年1月から新協約が施行されることになった。

この労働協約の対象となるのは、電話事業会社をはじめ、Eコマースや、マルチメディアなどのインターネット関連企業で、労働者約30万人。テレコム・イタリアの従業員9万人もこれに含まれる。従来の労働協約と異なるのは、就労の柔軟性が大きく配慮されている点。

例えば、一般の労働協約では原則として無期限の雇用が義務付けられているが、この協約では従業員数の一定割合を臨時雇用や期限付雇用といった形の契約により採用することが認められている。地域間経済格差にも配慮がされており、こうした変則雇用の認められる割合は、北イタリアでは従業員数の26%まで(各事業所の労使合意によりさらに5%上積み可)とされているが、南イタリアでは30%(同5%の上積み可)となっている。

また、就業時間についても、新製品の開発など特定の理由がある場合には、雇用主が一定の割増賃金により一定の期間就業時間の変更を求めることが認められている。

所定労働時間は週40時間で、時短促進のための休業時間は年間72時間、この他に年間4週間の有給休暇が定められている。

イタリアでは、産業別労働協約によりすべての被雇用者の就労条件が規制されており、産業界からは、こうした協約の硬直性がかえって雇用を損なっているとの批判があった。今回の新協約は、情報通信という成長分野での新たな試みとして注目を集めている。

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産業動向 INDUSTRY


「経済成長」県別ベストテン
トップはモデナ

6月下旬、CONFINDUSTRIA〔イタリア経団連〕により、「イタリア全県別経済社会成長動向」に関する比較分析が発表され た。これによると、イタリア全20州のあわせて103県のトップ11位までに、中小企業を主とした産地型産業構造で知られる 北部エミリア・ロマーナ州の5県が入った。

県別総合得点の第一位は、同州モデナ県で148.91点。人口約60万人のモデナ県は、金属機械、工業製タイル、ニット産 業、食品産業の発達に加え、車のフェラーリ社本拠地としても有名な地域。その他、同州からはレッジョエミーリア県(3 位、146.76点)、ボローニャ県〔4位、146.76県〕、パルマ県(9位、132.08点)、ラヴェンナ県(11位129.77点)がラン クインした。

一方、総合第二位は、繊維産地で名高いトスカーナ州のプラート県(148.88点)。同じく繊維産地のピエモンテ州ビエッラ 県は、第12位(129.65点)。イタリア産業経済の「首都」ミラノ県(141.82点)は全国5位の座に甘んじた。 なお、エミリア・ロマーナ州と並んで産地型経済の発展で知られる北東部ヴェネト州からは、ヴィチェンツア県(6位、138. 80点)とヴェロナ県(7位、133.94点)がベストテンに入った。

本調査は、就業率、戸籍簿への新規登録率、工業企業のウエイト、家庭用電力消費量、銀行預金残高、輸出量等、産業や社 会面での統計基礎的指標(1998年のデータ)をもとに分析されたもの。イタリア全体の平均を100とすると、最下位のイタ リア南部のエンナ県は、47.6点で、最上位モデナとは、3倍の開きがある。南部の県のうち、最も上位に位置するのは、アブ ルッゾ州のテラーモ県(93.7点)の第64位。 北イタリアの産地型地域経済の強さと、南部と北部の経済社会面での格差の大きさの2点が、改めて確認される結果となっ ている。

繊維アパレル輸出13%増
メンズ見本市も盛況

近年、輸出不振に悩んでいたイタリアの繊維アパレル産業だが、今年度1-3月期の輸出額は、前年比13.5%と大幅に回復。こ れは、6月22日から24日までフィレンツエで開催された紳士プレタポルテの見本市PITTI IMMAGINE UOMOの折に発表された データ。過密スケジュールの立てこんだファッションシーズンの中、業界関係者に安堵の気分が漂っている。

第58回を迎えたピッティ・ウオーモには、606社、昨年より50ブランド多い731ブランドが出展。内、221ブランドは外国企 業の出展だ。イタリアのメンズアパレル売上高は、1兆6千億リラ強。イタリアの繊維アパレル産業全体の約3分の1を占め る大きな柱を形成している。輸出割合は、約55%。24日に閉会した同見本市を訪れたイタリア人バイヤー数は、12,302名 で、昨年比5,7%増。外国人バイヤーは5,449名で、同20%増。特に、好況のアメリカから、紳士服専門小売店50店舗を招待す るなど、米国向けのプロモーション強化が功を発したもようだ。

続いて、同25日からは約1週間にわたり、「ミラノコレクション(メンズ)」が始まり、ミラノ市内各所で、約百件のファッ ションショーが繰り広げられた。さらに同30日からは、新企画の見本市「FREESTYLE」がミラノ見本市会場でオープン。

ミラノコレクションの主催団体、イタリアファッション協会(Camera Nazionale di Moda) によるこの見本市は、イン フォーマル、カジュアル化の世界的ニーズに対応して、都市型カジュアルとスポーティウエアを専門とした世界で始めての 見本市として注目を集めている。 

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社会・ライフスタイル LIFESTYLE


高校卒業資格試験

6月から7月にかけてのイタリアは試験シーズン。6 月が学年末のイタリアでは、大 学では6月を通じて学年末の試験があり、また高校の最終学年生には高校卒業資格試 験がまっている。大学入試のないイタリアでは、この卒業資格が大学にはいるための 資格となる。Maturita'-マトゥリタ-成熟)という言葉で呼ばれるこの試験、イタリア人にとって は大人になるための通過儀礼とも言えるもの。大人になってからも、この試験のこと を夢に見てうなされる人は多い。

全国いっせいの筆記試験は6月21、23、27日に行われた。それぞれ、50万人の受験 生に共通のイタリア語、各種高校の専門別試験(たとえば文系の古典高校ではラテン 語からの翻訳、理科高校では数学問題など)、選択問題などを含むペーパーテスト。 口頭試験は7月に入ってから各校がそれぞれに行う。これまでは他校の教師が試験官 を務める決まりで、ずらりと居並ぶ見知らぬ先生の前での、心理的にも厳しい試験だ ったが、今年からは他校の先生はひとりだけとなった。

テーマを選んで6時間をかけて書き上げるイタリア語の論述問題のいくつかを紹介 すると、「サーバの詩の分析」、「20世紀の詩と芸術における生の苦しみ」、「移民 国から移民受け入れ国へのイタリアの変貌」、「ユダヤ人のホロコーストの原因につ いて。歴史的出来事、証言や芸術作品を関係付け、自己の意見も加えて論述せよ」

肥満

6月下旬にミラノで開かれた栄養学会で「このままでいくと世界の肥満人口は増え るばかり」とミラノの栄養学者のグループが警報を発した。

身長に対して適正な体重より5キロオーバーしていると「太りすぎ」、13キロオー バーで「肥満」とされるということだが、アメリカでは5人に1人、ヨーロッパでは人 口の15%が肥満ということになる。イタリアではだいたい10人に1人が肥満。1960年 には人口の1%だったのに、80年に4%、2000年に9.7%と急増。太りすぎも12%から2 4%、48%と倍増しており、このスピードだと2236年には全イタリア人が肥満になる 計算だという。

男女をくらべると、男性9.5%、女性9.9%。また、南部と北部では南部のほうが肥 満度が高い(11.5%対9.2%)。学歴別にみると学校へ行った人のほうが栄養に気を つけるらしく、大卒の肥満度が4.5%なのに対し、小学校卒では14.3%だった。子ど もたちに目をやると、9歳以下の子どもの9%、9歳から12歳では25%が肥満児だ。

ちなみに先日、ペコラーロ・スカニオ農業大臣は、肥満対策に学校に栄養教育を導 入することを発表。生徒に栄養の知識を与え、太ってから無駄なダイエットに頼るこ とのないように、ふだんから栄養のある、質のよい食べ物をとる習慣を育てることを 目的とする。文部省との協力で、中学以上の学校で週に1時間、早くもこの9月から 始まる見込みだ。

 

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