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1999/11/1

経済金融産業動向社会・ライフスタイルBACK NUMBER

金融経済 EC0NOMY


インフレ率上昇、年率2%に

イタリア国立統計局(ISTAT)が10月28日発表した暫定値によると、10月のインフレ率は前月比0.4%の上昇、年換算で2.0%に達した。前月比+0.4%は1997年11月以来、また年率2.0%は1998年9月以来の高水準。

分野別で大きな上昇を示しているのが運輸分野(前月比+0.5%、年換算+3.9%)と住宅・公共料金分野(同+0.4%および+2.8%)。また、被服・皮革分野も同+0.6%および+2.1%となっている。

石油をはじめとする原材料の多くを輸入に依存するイタリア経済は、輸入価格の上昇が国内経済にもたらす影響が大きく、9月以降ガソリン、公共料金の値上げなどが続いていた。。こうしたインフレ率の上昇傾向も、昨今の原油価格高騰の影響によるものと見られる。

事態を重く見たダレーマ首相は29日、付加価値税の低減でガソリン1リッターあたり30リラの値下げを閣議決定した。この措置は11月から12月の2ヶ月間暫定的に行われるが、措置の延長もありうるとしている。

ISTATによるインフレ率の確定値は11月18日に発表の予定。

イタリア企業の株式公開ブーム過熱

相次ぐ国営企業の民営化、新進成長企業の株式公開でイタリア証券市場が活況を呈している。

国営電力公社(ENEL)株式の第一次放出分の購入申し込みの受付が10月25日より始まった。受付開始より3日で二百万件以上の申し込みが殺到し、はやくも過熱気味。同公社株式を保有するイタリア国庫省は当初、今回の第一次放出の対象となるのは全株式の20%としていたが、最終的には30%程度になるとの観測が市場関係者の間では広がっている。

また、イタリアを代表するジョルジェット・ジュウジアーロ氏の率いるデザイン会社、イタルデザイン(Italdesign-Giugiaro)もこのほどその上場目論見書がイタリア証券取引委員会(CONSOB)に認可され、11月2日から株式取得申し込みの受付を開始する。

一方、新興成長企業を対象とした新規公開市場ヌオヴォ・メルカート(Nuovo Mercato)でも活況が続いている。

インターネットの無料接続サービスなどで注目を集めている新興電気通信業者ティスカリ(Tiscali)株式は、公開初日の10月27日、取引開始直後から参考価格46ユーロから69ユーロまで跳ね上がり、その後も高値に張りついたため、取引停止となった。

他にもプリマ・インドゥストゥリエ(PrimaIndustrie)、テクノディフシオーネ(Tecnodifussione)など、情報通信分野の新興企業がこの10月末に公開を果たしている。

1999年はイタリア証券市場にとり歴史的な1年となりそうだ。

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産業動向 INDUSTRY


スーパー・ヨット製造業 黄金期に

北イタリアの港町ジェノバで、「船舶・ヨット見本市」が10月17日から過去最高の出展企業1425社(うち520社は外国企業)を一堂に集めて開催され、活況のうちに同24日に閉会した。

同見本市主催者の発表によると、イタリアのヨット製造業界全体の98年総売上高は1兆1200億リラで、前年比12.7%増。79%にあたる9千憶リラは輸出にあてられて、輸出額も前年比22.8%と大幅な伸びを示した。さらに国内のヨット市場も久々に前年比がプラスに転じて、6.8%増。世界的には、米国、オランダに次いで第三位の規模。同協会では、イタリアのヨット製造業が黄金期をむかえていると報じている。

イタリアが特に得意とするのは、スーパーヨットと呼ばれる60メートル以上のクラスの大型ヨットで、総売上高の半分はこのクラスのヨットによるものだ。トスカーナのヴィアレッジョ港ではこれまで地中海沿岸地域で製造されたヨットのうち最も大きなヨットが建設中で、12月中にはノールウエーの発注者に納品される予定だ。

今回の見本市では、世界的に人気の高まっているスーパー・ヨット・ブームを反映して、新たに「スーパー・ヨット」パビリオンが新設され、特に参加者の人気を呼んだ。

イタリアのヨット熱は国民全体に浸透しており、特にビジネスマンにとって、ヨットは最大のステータスシンボルとなっている。プラダ社のルーナ・ロッサ(赤い月)号のアメリカン・カップにおける快走もヨットにかけるイタリア人の夢を象徴しているといえよう。

マルチ・ホール映画館の開設ラッシュ

99年に入って、複数の映画ホールを持つ「マルティプレックス」映画館がイタリア各地で次々と開設されている。首都ローマでも今秋だけで3ケ所、あわせて24スクリーンがオープンした。

ANEC(イタリア映画興行者協会)のデータでは、昨年までは、イタリアの約三千の映画館の大半はスクリーン一つの映画館であり、二つ以上のホールを持つ映画館の割合は3.3%にすぎなかった。旧態依然とした施設が多く沈滞化していたイタリア映画館業界が、ワーナーやICIなどアメリカ系企業の積極的なマルチプレクッス建設攻勢を刺激に、内外各社入り交じって投資合戦が始まり、今やオーバーヒートの状態に達している。

国内のメディアグループ最大手のベルルスコーニ系のメヅーサ社は、5000億リラの投資計画を発表、第一号はボローニャでオープンされる。一方、チェッキ・ゴーリ社は、ローマ市内の名門映画館を10ホールのマルチプレックスへ全面改装中である。99年中には複数ホール型のスクリーン数があわせて1000スクリーンに到達する見通しである。

ところで、98年の映画入場者数は延べ1億1800万名。一人当たりの入場回数は89年から98年の10年間に1.6回から1.96回へと伸びた。とはいえ、今年に入ってからの動員数は、マルチホール映画館の建設ラッシュに見合って増加しているわけではない。業界には、早くも、過剰供給を危ぶむ声がきかれている。

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社会・ライフスタイル LIFESTYLE


難病を助けるりんご募金

10月も下旬にはいった週末に、イタリア全国で多発性硬化症協会の募金キャンペーンが行われた。道行く人にりんご1袋(約2キロ)を1万リラで買ってもらうもので、ボランティアを動員して全国80か所で展開。リンゴは、イタリア最大のリンゴ産地、北イタリアのバル・ディ・ノン地方からの提供だ。

ボランティアには中高年の人が多いようだが、車椅子で参加する患者もいた。イタリアでは2千人に1人がこの難病にかかっており、キャンペーンを通じて一般の人の意識を高めるとともに、患者や家族の援助や、まだあまり詳しいことが解明されていないこの病気の、研究をすすめるための援助金を集めるのがねらいだ。春先には花の球根を、秋にはりんごを売るこのキャンペーンは、イタリア人にとってはすっかり同じみのものになっており、日曜の午後にはすべて売りきっているところが多く見受けられる。

このスタイルの募金運動は多発性硬化症協会に限ったものではなくて、アルツハイマー協会、癌研究協会なども同様の活動を行っている。いずれも、難病の患者や家族の支援、研究の推進、病気についての知識普及をめざす協会である。

多発性硬化症協会がりんごなら、癌研究協会の秋の募金はオレンジで知られている。「実りの秋には果物を、春には花を」と、こちらではツツジの鉢植えが春のキャンペーンで売られ、多くの家庭のテラスを飾る。季節感に結びついた運動だけに市民にとってもおぼえやすく、今では春秋の風物になっている。

大学生にかかる費用は?

イタリアでは大卒の資格をもつ人は全国民の8%とまだたいへん低いが、大学へ進む人は年々増えている。入試はないがカリキュラムがきついので、4年で卒業する学生はごく小数、何年も在学したあげく挫折する人も多い。仕事をしながら勉強を続ける学生もいるが、ふつうは両親が学費などを負担する。

では、イタリアでは子どもを大学にやるとどのぐらいのお金がかかるのだろうか。全国的なデータではないが、北イタリアでもとくに物価の高いヴェネツィアでの一ケースが報告されたのでご紹介しよう。

国立ヴェネツィア大学では、年間の授業料は約150万リラ。入学料はない。日本にくらべれば安いものだが、ここ10年ほどで2〜3倍になっている。在籍年数に期限はないが、4年を過ぎると授業料は割高になっていく。一科目の試験勉強をするのに平均4冊ほどの本をこなさなければならないので、その費用が20万リラ。一年にがんばって5科目受けるとして約100万リラ。

負担の大きいのがアパート代。イタリアでは4人ぐらいで一家族用のアパートをシェアーするのがふつうで、最低でも一人ひと月35万リラ。通常は年間に10か月滞在する。それに食費、帰郷のための交通費(よほど遠くない限り月2回ぐらい)などを入れて、年間に合計約1000万リラはかかる計算だ。イタリアでは大学生活は長いし、卒業しても就職難だから、家族の援助も長期戦だ。
 

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