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2010/6/30

HOTなエスプレッソITALY WEB SITE編集BACK NUMBER

HOTなエスプレッソ 



田中ちひろ

京都生まれ、91年よりミラノ在住。三井住友保険会社ミラノ支店勤務の一方で、日本、イタリア、フランス等各国で 異文化間マネージジメント、コミュニケーション、NLPセミナー・トレーニングを行っている(www.global-excell.com)。執筆は「ストレスは捨てられる」(中経出版)、「普段着のミラノ案内(晶文社)」をはじめ各種新聞雑誌コラム等多数。

 

2010/6/30

59. ワールドカップに思う

南アフリカを舞台に世界32カ国から集まった代表チームの戦いが1ヶ月間繰り広げられるサッカーのワールドカップ。

ありとあらゆる国籍の人が入り混じって生活しているミラノではいつでもどの試合が行われているときでも 町のどこかで歓声と涙のドラマがある。
そして イタリアに住んでいる外国人は自国とイタリアの両方を応援する。

もし、という言葉はワールドカップで意味がないが、あえて使うなら、もし、イタリアが予選落ちしていなかったらイタリアVS日本の試合になっていた。
当然イタリアはベスト16、ベスト8と上位へ進出すると信じていたイタリア人たちはその時期、どっちを応援するの?と興味本位に私に質問したものだった。

ところがイタリアは予選落ちしてしまった。
4年前の優勝の記憶があまりにも強かったからか同じ感動を分かち合った選手たちを 4年の年月が過ぎているにもかかわらず多く率い、若手に場を譲れなかった、それが敗戦の一番の原因だといわれている。
政界然り、経済界然りイタリア社会が抱える問題の根源を浮き彫りにしたような出来事だった。

それにしても情けない!
各選手のプレーに点数をつけ、責任を突きつけ、非難をし続けるイタリアメディア。
当然と思っていただけに 怒りが激しいのは理解できるがあまり後味のいいものではない。

ところで日本チームは本当にがんばった。
イタリアとは正反対に、予選に残れないかもしれないというところから始まったからなのか人々の感動と興奮がどんどん過熱していくのが 遠いイタリアでも感じられた。

チームワークがよくても なかなか得点につながらなかった従来の日本のサッカーを打ち破ってくれた今回のワールドカップ。

そしてパラグアイ戦、0−0の後のPK戦
惜しくも敗れたその直後から数日間
Twitterやさまざまなメディアのメッセージを私はずっと追っていた。

感動をありがとう!
お疲れ様、ゆっくり休んでください。
あなたたちを誇りに思います。
日本人に生まれてよかった。

そんなメッセージを読みながら目頭が熱くなった。

イタリア人の友人が ぽろっとこぼした一言が忘れられない。
今、イタリアに必要なのは 日本のそういう心だと思う。。。。  

 


2010/6/30

ITALY WEB SITE 
英語で楽しめるイタリアの注目WEBサイトの紹介


イタリアワインの里協会 
http://www.cittadelvino.it/it

イタリアワインの里協会(ASSOCIAZIONE NAZIONALE CITTA' DEL VINO)の公式サイト。 1987年にワイン生産で名高い市町村の市長39名が創立した協会。トスカーナ州シエナに本部を置き、ワインを軸にした地域活性化・観光推進を目的に多彩な活動を展開し、現在、イタリア全国569市町村が加盟している。





2010/6/30
編集後記
ああ、FASTWEB !!


イタリアにFASTWEB(ファーストウェブ)社という光ファイバー通信網の構築事業、インターネット・サービスプロバイダー事業を行う会社がある。同社の前身E.Biscom 社は、1999年9月にミラノで、シルビオ・スカーリア氏らがミラノ電力・ガス事業会社とのジョイント・ベンチャーで設立された。巨大な投資を実施し、家庭用、ビジネス用ユーザーにむけた電話・データ・映像のトリプルプレイサービスを統合し、それまでTELECOM Italiaが独占していた分野にアグレッシブな経営マインドで大きく切り込んできた。

ミラノに住んでいる人であれば、2001-2002年にかけて「ブロードバンド」という言葉もあまり普及していなかったイタリアで、ミラノ市内の建物一つ一つに、誰も頼みもしないのに、気がついてみたら光ファイバーが引かれていたあのときのことを覚えているのに違いない。私もその一人である。ある日、仕事場のある建物に「当建物にはFASTWEBがひかれています」というラベルが張ってあり、「一体何かしら?」と思うやいなや、F社の営業マンにすぐにつかまってしまった。「ここまで光ファイバーが敷設されていますから、後は各戸に線を延ばすだけです」と。「へえ?」と思い、信頼しているイタリア人のコンピュータ関係の知り合いにたずねると、「革命的な技術革新だから利用したほうがいいよ」の一言。当事としては異例のスピードのインターネットの速度、国内なら電話も使い放題、今なら料金もお徳です、という話が気に入って私も早速加入した。

その後2004年頃には、日本のNTT関連会社や電話会社が、海外先進事例として注目し、複数の視察団が同社を訪れているし、弊社でも「イタリアのブロードバンドネットワーク ーFASTWEB社の光ファイバーネットワークを中心に」の委託調査を受注したほどなので、同社の技術水準の高さは大したもののようだ。その後、FASTWEB社のサービス実施地域は、イタリア全域に広がり、私も相変わらず同社のサービスを使っている。

ところがところが、驚くことがおこった。F社の創立者、スカーリア氏がこの2月、イタリアで逮捕されたのである。罪状は複雑な経理操作や架空の請求書の捏造などで国際的なマネー・ローンダリング行為を行ったということ。取り扱い額はイタリアで史上最高額というから、ハンバな話ではなさそうだ。2007年に代表取締役、会長などの職からは離れて、F社の株を売却し新ビジネス事業に進出している。したがって、現在のF社では、あくまで同氏個人の問題と距離をおこうと懸命だ。同社の社員が多勢で「私たちは一生懸命働き続けます」と宣言する全面広告が各誌を飾った。5月中旬には同氏の拘留期間がおわり、自宅拘禁の形だ。真相解明は裁判の進捗を待たなければならないが、イタリアに珍しい新タイプの経営者像、eビジネスの旗手と賞賛されてきたイメージと「マネー・ローンダリング」仕掛け人の落差はあまりにも大きい。

ところで、このF社、創立当初は、技術面では秀でていたが、利用者対応やサービス面では、会社のあまりにも早い成長スピードに追いつかず、利用者からのクレームも、うなぎのぼりにあがっていた。私自身も、導入後、FAXの利用できず四苦八苦した時期が6ケ月以上も続いた。2002年ごろのことだ。当時はまだFAX全盛の比時代だ。何度同社に電話をしてもお話中、あるいはこの窓口ではないなどたらい回しにされているうちに、電話が切れてしまう。どうにもならないでいたとき、たまたまTVの「物申す番組」で同社幹部が30名ほどの利用者からつるし上げられているのをみた。いずれも同社のサービス対応の悪さや問題に悩んでいる人たちだ。「こんなに仲間がいるのか」と思うとちょっとホットした感じになったのも正直なところだ。この幹部の名前をひかえておいて、早速翌日この人宛に手紙を書き、書留で送った。すると、驚いたことにすぐに電話があった。同幹部の秘書という人で、私が問題点を詳しく説明すると、「了解しました。48時間以内に解決します」という。「へえ?」と思っていると、実際24時間もしないうちに、すべてを解決したのだ。

それから8年たったこの6月のこと。ある日突然、FASTWEBのインターネットも電話も使えなくなった。こんなことは長いこと使っていて初めてのこと。停電でもないのになぜ?と思って、しばらく様子をみることにしたが、翌朝になっても同じ状態が続いている。固定電話も使えないので携帯で同社に電話をかけた。待たされることもなく技術担当のオペレータと話ができた。状況を説明すると、その場でチェックして、「システム上の問題であることが確認されました」といってくれたので、ほっとする。そして「72時間以内に解決します。お待ちください」というではないか。「この携帯電話の番号に連絡をいれます」と。3日間もかかってはやりきれないとは思いつつ携帯をきる。すると、携帯に「問題解明の作業をはじめました。72時間以内に解決します」とSMSが届いている。見放されているわけではないという感じになり気持ちがし落ち着く。同日のお昼すぎ、PCをみると、インターネットが復旧している。電話も回復している。やれやれ、思ったより早く解決してよかったと思っていると、電話がかかってきた。自動応答ではあるが、「ただいま、回復しました」というお知らせ電話である。 えー! 随分きちんとした対応をするではないか。 8年前は、幹部に書留で「直訴」してやっと回復した問題点。今は電話一本できちんとした対応ができるシステムが整備されている。日本では当たり前の対応かもしれないが、ここ、イタリアでは、ここまでのサービスは珍しいといわざるをえない。全面広告にでていた同社の社員たちの顔がふっとよみがえった。創業者はとんだことになっているが、同社はまだまだ健在に違いないという気持ちになった。


2010年6月30日
JIBO編集室
大島悦子 (Etsuko Oshima)


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