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2009/11/30

HOTなエスプレッソITALY WEB SITE編集BACK NUMBER

HOTなエスプレッソ 



田中ちひろ

京都生まれ、91年よりミラノ在住。三井住友保険会社ミラノ支店勤務の一方で、日本、イタリア、フランス等各国で 異文化間マネージジメント、コミュニケーション、NLPセミナー・トレーニングを行っている(www.global-excell.com)。執筆は「ストレスは捨てられる」(中経出版)、「普段着のミラノ案内(晶文社)」をはじめ各種新聞雑誌コラム等多数。

 

2009/10/31

57. 「ストレスは捨てられる」

先月東京である急行電車に乗っていたときのこと。
目的の駅まで後10分くらいかな、と思ったとたん、駅でもなんでもないところでその電車が止まった。

すかさず車内アナウンス
「お急ぎのところ 大変ご迷惑をおかけしております。ただいま前の電車が ドアの故障となり 駅で点検をしております。今しばらくお待ちいただけますようよろしくお願いいたします」

しーんと静まり返った車内が心持ちざわざわする。
途中で電車が止まっても10分や15分は何の説明もないこともちょっちゅうイタリアに長い私は
「いやぁ、さすが、日本は違うわよね。」とすばやいアナウンスに私はひとり感嘆のため息。

1分経ったか経たないうちに、次のアナウンス。「今しばらくお待ち下さい。状況が変わり次第またご連絡いたします。皆様にはお急ぎのところ大変ご迷惑をおかけいたしまして まことに申し訳ありませ。」
電車が遅れているということを 会社や同僚に知らせているのか、周りの人たちが 一斉に携帯電話でメッセージを打ち出した。

何度か同じアナウンスが繰り返され、いらいらする人がどんどん増えていくのが手に取るように分かる。日本では 普段 物事が機能するだけに 機能しないときのストレスはかなり大きなものになるのかもしれない。

一般に「ストレスの感じ方」はイタリア人と日本人ではかなり違う。
電車が遅れることに慣れているイタリア人は 5分、10分の遅れなら逆に「ラッキー!」と思うし、前述の電車の例でたとえるなら、遅れ自体より、分かりきった同じアナウンスを1分おきごとに繰り返されることの方がストレスになるはずだ。
電車を2分で乗換えるなど、日本では当たり前のことも、機能しすぎてイタリアにはそれがストレスになることも多い。

ところで、統計によると、日本のビジネスパーソンのほぼ100%がストレスを抱えているというが、イタリアでは30%といいます。
私はかれこれ10年近く セミナーやコーチングを通して どこからこういう違いが出てくるのかをずっと探し続けていましたが、人間科学NLPを使ってそれがかなりはっきり見えるようになりました。

「ストレス」を生み出しているのは 実は3つの要素、「身体」と「ビジュアル」「言葉」なのです。
身体とは 自分の身体をどう使っているか、どういう姿勢をとっているか。
ビジュアルは 物事に対して 私たちが頭の中で描くその映像です。
言葉は 自分の中で言う言葉、電車の遅れに対して、「また遅れた!」というのか、「ラッキー」というかです。

人間には その身体の構造上 ストレスを感じる「身体(姿勢)」「ビジュアル(映像)」「言葉」があります。
それと同じく、ストレスを感じたくても感じられない、つまり、身体の構造上 ストレスという感情とリンクしていない「身体」「ビジュアル」「言葉」があります。
「ストレス」を生み出しているそれらの要素を分析して、「ストレスゼロ」の状況のそれらと入れ換える。 
25カ国6000人の方々とセミナーやトレーニングで接しながら、実際に試してみてうまれたのが、「ストレスゼロ・テクニック」です。

ひとつ例を挙げてみましょうか?
一般に「ストレス」を抱えている人や「落ち込み気味」な人は 目線が下がっています。姿勢も前かがみで背すじが伸びていません。
目線を下げることによって 私たちは 脳の「内面会話をする部分」と「感情を感じる部分」を刺激するのです。
「ああ、いやだいやだ」と内面会話をして、「ストレス」を感じるわけです。

それでは 実験です。
ストレスのあることを考えたままで 背筋を伸ばして目線をあげてみてください。
目線を上げることによって 「内面会話」も「感情を感じる部分」も刺激し続けられなくなるので 5分もすると 気持ちの変化が感じられると思います。

ミラノのファッションショーのオーガナイザーが昔 こんなことを言っていました。
「日本人の多くは歩くときにひざの後ろが伸びない」と。
ひざを伸ばすと、背すじが自動的に伸びます。背すじが伸びると目線が上がります。 つまり、これは「ストレスゼロ」姿勢なのです。
これを毎日自然にやっている、イタリア人のストレスが少ない理由のひとつは もしかしたらこんな単純なところにあるかもしれません。


詳しくは 「ストレスは捨てられる」 
中経出版 1470円 田中ちひろ著
多くの実例と主に、「ストレスゼロ・テクニック」をまとめました。
また、私が3年前に遭遇した、「マルペンサエクスプレス衝突脱線横転事故」のトラウマ(激しいテクニック)を取り除いたテクニックについてもご紹介しています。

みなさまのストレスが少しでも軽くなり、そして皆様の毎日が輝きの多いものになることを心から願っています。
 


2009/11/30

ITALY WEB SITE 
英語で楽しめるイタリアの注目WEBサイトの紹介


スカラ座の公式サイト
http://www.teatroallascala.org/it/index.html

ミラノだけでなくイタリアを代表するオペラの殿堂、スカラ座。
今冬も、ミラノの守護神・聖アンブロージョの祝日である12月7日に「プリマ」(初日)が開幕する。今年はビゼーの「カルメン」。サイトでカルメン準備中のバックステージの映像も見ることができる。





2009/11/30
編集後記
ロンバルディア州開催の「州政府のG15」と
少し気になること

ミラノを州都とするロンバルディア州は州人口970万人、イタリア全20州の中で最も経済産業が発達していることで知られ、イタリアGDP全体の21%を同州が担っている。輸出額に関してはその値が29%にまであがる。

このところ、そのロンバルディア州がえらく威勢がいい。
11月16日には、評価会社ムーディのレーティングで「Aa1」の評価を受け、イタリア国家やイタリアの他州と比較し最も高い評価と、同州のフォルミゴーニ知事は意気揚々である。

同じく11月19日から21日まで、ロンバルディア州では、ミラノに世界中の最も勢いのいい15の州を招いてWorld Regions Forum(ワールド・レジョンズ・フォーラム)の第一回を開催した。「州政府のG15」とも呼ばれるこのフォーラムの目的は、「世界の最も豊かで、先進的でダイナミックな州」の間のネットワークをつくり、3つのテーマについて交流・意見交換をすることとある。3つのテーマとは、1)人的資源と研究(教師・学生・研究者の交流) 2)医療(研究センター、スタッフ研修、テレ医療) 3)環境(環境分野の研究機関をWebで結ぶ国際機関の創立)。

15の参加州は、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ、アジア、オーストラリアと5大陸から。ヨーロッパからはドイツのバーデン・ヴュルテンベルク州, フランスのイル・ド・フランス (パリ)、 スペインのマドリッド、ロシアのサン・ピエトロブルグの各州。アメリカからはカリフォルニアとイリノイ州。 ドバイ、南アフリカのGauteng (ヨハネスブルグ)、アジアからは中国の上海とシンガポール。参加州の一つ、カリフォルニア州からはシュファルゼネガー州知事もやってきて注目度を高めていた。

最終日には、15の参加州代表者が「ミラノ憲章」に署名して終了。2011年には、第二回フォーラムの開催も決まっており、カイロやボンベイなどの参加も内定している。

2010年春には、州知事選挙を控え、再出馬の確認されたフォルミゴーニ知事。事実上対抗馬のないといわれている同知事だが、選挙にむけ着々と手柄をたてていくところ、たいしたものだと感心するほかない。

ただ、一つだけ気になるのは、日本からの参加がないこと。確かに、「州政府」となると、日本には「州」という制度そのものがないという話になるかもしれないが、国ごとに行政制度の違いはあるもので、その点はゆるやかに解釈してどこかの地方自治体が参加していればという気になってしまう。日本の地方自治体にはどこにもお声がかからなかったのだろうか。


2009年11月30日
JIBO編集室
大島悦子 (Etsuko Oshima)


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