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2008/2/29

HOTなエスプレッソITALY WEB SITE編集BACK NUMBER

HOTなエスプレッソ 



田中ちひろ

京都生まれ 大阪外国語大学イタリア語科卒業、88年イタリアのシエナに留学。91年よりミラノ在住。 著書「普段着のミラノ案内」(晶文社)をはじめ、新聞、雑誌、インターネットサイト等に執筆。三井住友海上ミラノオフィス勤務。 

 

2008/1/31

52. 日本のイタリア料理

ミシュランガイド東京版で、星のついたレストランの数が191、東京が世界で最もおいしい町と評価されたニュースはヨーロッパでも大変な話題となった。自国の料理が世界一と自負していたフランス人やイタリア人の多くにとっては信じられないニュースだったようだが、その昔、オリーブオイルの審査のプロである友人から 「一般に人間は甘味、酸味、苦味、塩味の4つの味覚を持っているものだが、日本人だけは5つ、うま味を認識できる民族なんだ」といわれ、ティスティングを頼まれたことを思い出した。
人一倍繊細な味覚を持つ日本人、しかも世界中に旅をして本場の味を体験した人がどんどん増え、人々の求める食におけるバライエティー、そしてクオリティーは限りなくひろがっていく。
そんななかで日本のイタリア料理はどうなんだろう?そんな素直な疑問がわいてきた。

日本のイタリア料理はこの10年くらいで大変な進化を遂げたようだ。
私がイタリアに住み始めた15年くらい前 日本でオリーブオイルひとつ見つけるだけでも大変だったし、エクストラ ヴェルジネなど夢のまた夢だった。ピッツァといえばピザトースト、トマトソースとケチャップが混同され、パスタといえば大抵はゆですぎだった。ところが今では、パスタはしっかりアル・デンテ、生ハムやモッツァレッラも手に入る。イタリアワインはごく気軽に誰の手にも届くようになり、ティラミスやパンナコッタに至っては子供でも知っている普通のお菓子となった。

イタリアンレストランも変わってきたようだ。東京に最近できたというイタリア街の、イタリアレストランに行ってみた。その昔F1レーサーだったアレッサンドロ・ナンニーニのお店で、彼の出身地トスカーナ地方のシエナの郷土料理のレストランだった。
イタリア料理と一口にいっても たとえばミラノの料理とシチリアの料理は全然違う。つい150年ほど前まではいくつもの小さな国に分裂していたイタリアの各地方はそれぞれが誇る郷土料理と土地のワインをもっているが、はるか遠くの日本の地で、イタリア料理という看板ではなく、その中のひとつの土地にこだわってその土地の料理だけをだすお店が出てきたことは それだけ日本でもイタリア料理が深くなってきたことの証なのかもしれない。
個人的にも1年住んだことのあるシエナの郷土料理との東京での再会、しかもイタリアでも知らない人の多いピチという(日本のうどんそっくり!)シエナ独特のパスタや猪の料理を 日本のきめ細かいすばらしいサービスで味わう.....イタリアと日本のいいところをうまくあわせた、日本ならではの、そんな不思議な体験だった。

その翌日には浜松でジージョさんというお店にも行ってみた。何気ない住宅地のなかにあるかわいいレストランで、フィレンツェで修行をしたというシェフが永田農法で作った野菜を使ってイタリア料理を出してくれるという。永田さんの野菜なら、それが最もよく味わえるシンプルなお皿にしようと、トマトソースだけのパスタを頼んでみたら、南イタリアの完熟トマトも真っ青になるくらいのそのおいしさに驚いた。イタリアの料理法と日本のすばらしい素材のミックス、ここでもイタリアと日本のいいところをあわせた、日本ならではの体験.....
どんどん進化していく料理の世界に思いをはせながら、イタリアにはないサツマイモのデザートを頂いた。

ミシュランガイドが多くの日本のイタリアレストランに星をつけるのも、そう遠くない日のことかもしれない。

 


2008/2/29

ITALY WEB SITE 
英語で楽しめるイタリアの注目WEBサイトの紹介


イタリア下院Camera dei Deputati 公式サイト
http://www.camera.it/index.asp


1月下旬に中道左派のプロディ政権が崩壊し、2月上旬に上下両院解散。任期を3年余り繰り上げて4月13日・14日に前倒し総選挙の行われるイタリア国会。これはイタリア下院の公式サイト。(Lingue欄から使用言語を選択できる)



2008/2/29
編集後記
ご用心にもご用心

ほんの一瞬のことだった。
場所はミラノのドゥオーモ近くにあるホテルのロビー。アーバン・シックなデザインで雑誌などにも紹介される人気の場所だ。日本から見えた方にご挨拶にうかがいフロント奥の小ロビーに座って30分ほどお話をし、二人で立ち上がると、「あ! バックがない」という。「まさか?」つい話しに身が入っている間に誰かに持っていかれてしまったのだ。でもロビーにいたのは我々二人だけ。あわててフロントにかけつけたが「この間、誰も入ってこなかった」という。でも人の気配は確かにした。

フロントの人がバックには何が入っていましたかとたずねる。パスポートは背広の上着に入っていて大丈夫だったのが不幸中の幸い。「まずは第一にクレジットカードを止めてください。これが最優先です」という。その通りだ。使用されてしまったら大変だ。カード会社へ電話をかけてこれはOK. 次は警察への届出だ。 万が一、カードを使われてしまった際、届出がないと保険がおりないことは、私自身も盗難にあった際、学んだ経験だ。フロントの人がタクシーで警察まで連れていってくれるというので私も同行した。10年以上ぶりでこの窓口にいくことになったが、えらく整然と落ち着いているのに驚く。以前は人がごったがえしていて何が何だかわからなかったのに。もっと驚いたのは、盗難の届け用紙の日本語版があって日本語で記載すればいいこと。「日本人からの届出が多いので日本人の翻訳スタッフを雇った」とのこと。確かに、あわてている際に盗られたもののリストや状況を英語で記載するのは容易ではない。それは親切にと感謝すればよいのか、やや複雑な心境となる。

もう一つ、今回の経験で知ったのは、ビデオ監視システムのこと。イタリアでは最近どこにいっても「この建物(この地域)はビデオ監視されています」という表示をみる。問題のロビーももちろん、24時間ビデオ撮影がされている場所だ。「すぐにビデオ内容を見れるのですか」ときくと、話はそう簡単ではなさそうだ。プライバシーの問題があり、ホテルの人も見ることはできず、撮影分をCDにいれて警察に提出し分析してもらうようだ。

私自身、盗難では何度か苦い経験をしているので、イタリアにいる時は「イタリア・モード」に切り替え、手荷物を肌身離さないよう気をつけている。一瞬の油断を「誰かが見ている」のだから。それにしても残念で後味が悪いのは、一緒に話をしていた相手の方が盗難にあったことだ。これからは話し相手の手荷物にも用心が必要のようだ。


2008年2月29日
JIBO編集室
大島悦子 (Etsuko Oshima)


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