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2007/6/29

HOTなエスプレッソITALY WEB SITE編集BACK NUMBER

HOTなエスプレッソ 



田中ちひろ

京都生まれ 大阪外国語大学イタリア語科卒業、88年イタリアのシエナに留学。91年よりミラノ在住。 著書「普段着のミラノ案内」(晶文社)をはじめ、新聞、雑誌、インターネットサイト等に執筆。三井住友海上ミラノオフィス勤務。 

 

2007/4/30

50. 「オステオパシー」

一ヶ月前くらいからオステオパシー(OSTEOPATIA)と呼ばれるものに通うことになった。
一年前に巻き込まれた電車の事故の後遺症で手足がしびれるのをなんとかしたいと総合病院の整形外科で訴えたら、先生がぜひ試してみなさいと薦めてくれたのだ。
舌をかみそうなこの名前、実は全くどんなものか見当すらつかなかった私だが、なんとなく名前の響きから 自然や身体と心の調和を大切にする、東洋医学の要素をたぶんに持ち合わせた、そんなイタリアで最近流行の治療法を想像した。

友人のつてでアポを入れたのがちょっと町外れの学校兼クリニック。
オステオパシーのドクターになるためには最低5年間学校に通わなくてはならないが、そのクリニックは5年間の勉強を終えて、資格を取るための試験を受ける直前の生徒たちが実習を兼ねて患者に接する。
患者はある意味で実験台だが、当然のことながら助手、資格を持ったドクター、先生なんかが必ず同席するから、彼らの真剣さといえば半端ではない。
最初の日は約1時間半かけてありとあらゆる身体のチェックをし、カルテを記入していく生徒たち。その間にも厳しい助手と先生のチェックや質問が入り、患者のどこに治さなくてはいけないものを見つけたか、それはなぜで、では具体的にどういう治療をするのかを先生が質問し、生徒がそれに答えていく。「生徒に見てもらうなんて大丈夫かな」とちょっとはじめは不安だった私も、こんなに真剣にそして丁寧に診察してもらったことはこれが始めだったし、すべてにおいて細かい説明が聞けるので まもなく安心する気持ちのほうが大きくなった。

イタリアではオステオパシーより普及しているものにフィジオセラピーというのがある。これは痛いところにレーザーをあてたり、マッサージをして筋肉をほぐしたり、症状が鞭うちだったりすると首の牽引をやったりと、日本の整形外科でもおなじみのもの。それに対してオステオパシーというのはちょっと違う。
なんでも90年代後半にアメリカ人によって考案された治療法で、西洋にありがちな”悪いところだけをみてそれを取り除く”タイプの治療ではなくて、身体全体に自然のバランスを取り戻させることによって、身体全体の中の自然治癒力を促進させ、頭痛や内臓の異常や身体の痛みをとっていくという、そういう意味では東洋医学に近い発想がある。
が、その一方で 針やお灸のように身体のつぼみたいなものをつかうのかなと思ったらそうでもない、ちょっと不思議な治療なのだ。
具体的に繰り返し繰り返しさせられるのが まっすぐ立ったり座ったりした状態で身体のゆがみを調べること、腕や足やいろんなところを動かしてみて骨や筋肉がその動きに正しくついていくか、正しい動きをするか、また身体のどこかを押さえてみたりして ほかの部分が本来健康状態のときにすべき反応をするかどうか.......そんなことをかなり細かく見ていくのだ。

手足のしびれもさることながら、事故で肋骨を折った私の場合はそこを守るため筋肉がその周辺だけ硬くなり、周りの筋肉や筋はそれをもとに新たなシステムというか発達の仕方をすでに作り上げていて、でもそれが今度は内臓や腰に負担をかけているとか....
そんな診断のもと、マッサージやかばんの持ち方を変えるようにというアドバイスや骨をボキボキッって鳴らして整えたり..... 
科学的な薬や手術などは一切行わない治療法だが、少なくとも私にはすぐに効果が現れてくれて 今のところ結構気に入っている。

イタリアでも最近は自然の力をできるだけ利用しての治療法、自然治癒力、身体のバランスということに人々の関心が集まっている。
ひょんなことで知ったこのクリニックだが、姿勢や体調のコントロールをかねて 運動不足なひとが 一年に数回通ったりする、つまり予防の意味もあるというオステオパシー。
治療が終わった後も時々いくことになるのかなぁなんて思い始めている今日この頃だ。

 


2007/6/29

ITALY WEB SITE 
英語で楽しめるイタリアの注目WEBサイトの紹介


イタリア経団連 Confindustria
http://www.confindustria.it/

1910年創立のイタリア最大の経営者団体。イタリア全国の製造業・サービス業の代表的企業123,300社が加盟。現会長はフェッラーリ社代表取締役会長、およびFIAT会長、ルーカ・コルデロ・ディ・モンテゼーモロ氏。


2007/6/29
編集後記
- イタリアでもCool Bizスタート -
エネルギー会社ENIが社員投票で決定  

これまでエネルギーや環境問題にかなり呑気にみえたイタリアでも、このところ、地球温暖化問題」がマスコミでも大きく取り上げられるようになってきた。テレビでもKYOTO、KYOTOという名前が頻繁に耳に入ってくる。もちろんイタリア語でProtocollo di Kyoto 「京都議定書」の話だ。
特に、今年の冬は記録的な暖冬でしかも雨がほとんど降らず、農産物への影響や夏の電力不足への懸念など大きく報道された。実際、6月下旬から連日南イタリアで猛暑が報じられている。さらにシチリアなど普段から電が不足気味な地域ではブラック・アウトのリスクも浮上している。市民にとっても「地球環境」がかなり身近な問題となってきたことは事実だ。

そんな折、ENIが7月2日から、「オフィスでノーネクタイ」というイタリア版「クールビズ」を社内でスタートすると発表した。ENIはもともとイタリアの国営石油会社として1953年に設立された会社で、現在は欧州を代表するエネルギー企業。石油・天然ガス開発、石油精製販売、石油化学、発電などを手がけ、活動地域は世界70ケ国。

今夏、同社のローマ本社とミラノ本部でネクタイをはずした軽装、オフィス内冷房を1度上げることでではCO2発生を126トン減らし、電力を21万7千KW節約と試算している。ENIが実施中の省エネ&サスティナビリティ・キャンペーンを強化するために、ENI社内から率先して先鞭をつけようというものだ。
興味深いのは「ノー・ネクタイ」導入を、ENIの最高経営責任者(CEO)の発案で社内総会に提案し、社内イントラネットを用いた「社員投票」で社員90%の賛成を得て決定したというプロセス。

イタリアは周知のようにメンズファッション世界先進国。ブランド・ネクタイのデザインや生産でも世界トップ。これまでイタリア企業のホワイトカラー族は夏でもピシッとアイロンのかかったコットンのワイシャツ、ネクタイ、ジャケット着用が基本。おりしもこの6月23日から27日まで、ミラノでは世界中のバイヤーを集めてMilano Collezione Uomo(2008年春夏季もの)のメンズ・ファッションショーが連日繰り広げられていた。ENIの画期的な試み、エレガンスと「見た目」を気にするイタリア男性の間にどこまで浸透するのだろうか。

(写真はENIが実施中の省エネキャンペーン用画像)
ENIのサイト www.eni.it


2007年6月29日
JIBO編集室
大島悦子


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