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2004/05/01

HOTなエスプレッソITALY WEB SITE編集BACK NUMBER


HOTなエスプレッソ 



田中ちひろ

京都生まれ 大阪外国語大学イタリア語科卒業、88年イタリアのシエナに留学。91年よりミラノ在住。 著書「普段着のミラノ案内」(晶文社)をはじめ、新聞、雑誌、インターネットサイト等に執筆。三井住友海上ミラノオフィス勤務。 

 

39. パッション

メル・ギブソン監督の「パッション」がイタリアで封切りになってから早1ヶ月が過ぎた。キリストの生涯の最後の12時間を描いたこの映画は アメリカイタリア合作、実際の撮影もローマのチネチッタスタジオと南イタリアのマテラという町で撮影された。
映画の中で使われた言語はキリストが生きた時代にその土地で話されていたというアラム語とラテン語。英語を話す人特有のアクセントを極力入れたくないという監督の意思で、キャストの大半にイタリア人が起用されたという。
そんなこともあってか イタリア人のこの映画に対する感情は特別のようだ。
反ユダヤ人感情を生むのではないかという多くのユダヤ人の批判や懸念、目を覆いたくなるような残酷なシーンなど この映画は公開前から世界中に大変な論争を巻き起こしたが、イタリアもその例に漏れず、学生からお年寄り、家庭の主婦から政治家まで 今ださまざまな討論を行っている。
「残酷」「恐い」というのを越えて それでもやっぱり見ておくべき映画だというのが キリスト教の文化のなかで生まれ育ったイタリア人の一般的な意見のようだ。
「覚悟をして見に行こう」そんな誘いを何度も受けて 私も先日見に行った。

パッション
12年の歳月をかけて 撮影場所、シーン、キャスト、セットの構想を練り、ただとにかくひたすら福音書に忠実に 実際に起こったであろうことを美化することもなく、淡々と再現することによって、見る人一人一人がなにかを感じてほしいという監督のパッション(情熱)は 映画の中のキリストのパッションと重なって 見る人の言葉を奪ってしまうのだろうか。
映画館で私の隣に座った女性は始めから終わりまでずっと泣いていた。
前方にいた若いイタリア人の学生達も 終わった後 一言も発さずにただ呆然としていた。
残酷なシーンはたしかに多いが、それよりも映画の中で痛めつけられるキリストをあざ笑うローマ兵や人々の姿に もっと恐ろしい何かを感じたのは私だけだろうか?
女性の多くは 12時間キリストを追いつづける聖母マリアの姿が 何よりも耐えがたかったと言う。
その壮大な生き方に対しての感想はうまく言葉にならないが、誰もがとてもふかいところで何かを感じているようだった。

パッションが公開されたちょうどそのころ 友人のアレッサンドロが亡くなった。
1年ほど前にいきなり肝臓が悪くなり、移植手術も受けたが、病気の進行には勝てず40歳というあまりにも若い死だった。
北イタリアの湖のほとりの美しい村で行われたお葬式は まるで映画の中の1シーンのようだった。十字架を掲げた白い衣装の少年のあとを 棺をかついだ友人達が続き、泣き崩れる家族を人々が支えながらの行列が教会から墓地へと続く。
話す人は一人もなく、その静けさと墓地の緑のまぶしさを感じながら 彼の最後の日々を思い出す。
朦朧とした意識の中で あれもしたい、これも終えていないとつぶやく彼に「なにか私ができることはないか」と聞いたときのこと.....
そして忘れられない彼の最後のお願いは 「パッションをもって生きてほしい」 だった。

 


2004/07/01

ITALY WEB SITE 
英語で楽しめるイタリアの注目WEBサイトの紹介


http://www.pittimmagine.com/_ENG/index2.html
フィレンツエのファッション見本市運営組織 
Pittimmagineの英文サイト

メンズ関連のPITTI UOMOが6月末に終了し、7月7日から9日には、ニット用糸の見本市PITTIFILATIが開催される。



2004/07/01
編集後記
-  ジェラートの季節 -

このシーズンになると、道端でジェラート(アイスクリーム)を食べている人の姿が目立つようになる。Gelatteriaジェラート屋さんは、街のどこにもあり、1年中開業しているが、なんといっても暑くなってくると、存在感を増してくる。

特に、「Gelato Artigianale」と呼ばれている自家製手作りのジェラートの味は、抜群においしい。私のお気に入りの店で品数が約35種。ガラスのケースに入った色とりどりのジェラートから2−3種を選んで「コーン」か、紙コップにいれてもらう。価格は容器の大きさに応じて、1.5ユーロから3.5ユーロまで。生クリームをかけてもらうと、0.6ユーロ増しとなる。持ち帰り用は、1kgで12.50ユーロ。夕食に招かれた時の手土産にぴったりだ。

ところで、このジェラート、味は多品種あるが、結局「売れ筋は?」と店主に聞くと、クレーマ、チョコレート、ピスタッチョ、ヨーグルトなどが変らぬ人気という。それに加えて夏はフルーツがよく出る。フルーツではレモンが一番で、苺、メロン、パイナップル、青リンゴなど好みのまま。Bacio, ティラミス、ノッチョラも定番だ。

驚くのは営業時間。大体、午前中から開店していて、閉店は午前1時。最も混むのは夜の9時半以降。夕食後、あるいは、観劇や映画の後、散歩がてらジェラート屋に来るというのがよくあるパターンだ。夜10時、11時ごろは、人気あるジェラート屋さんの前には行列や人だかりができる。

日本と違って、甘いものは女子供の食べ物、というような固定観念はイタリアにはハナカラ存在しない。また、甘党、辛党という区分けもない。考えてみるとこれまで、ジェラートが好きでない、というイタリア人にあったことがない。年代を問わず、男も女もジェラートを嬉しそうに食べている姿を見ると,イタリア人が共通して最も好む食品はジェラートでないかと、思えてくる。

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JIBOも8月は夏休みをとらせていただきますので、次の更新は9月はじめとなります。
お元気にこの夏をお過ごしください。

BUONE VACANZE ! A Settembre !

2004年7月1日
JIBO編集室
大島悦子



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