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2004/03/01

HOTなエスプレッソITALY WEB SITE編集BACK NUMBER


HOTなエスプレッソ 



田中ちひろ

京都生まれ 大阪外国語大学イタリア語科卒業、88年イタリアのシエナに留学。91年よりミラノ在住。 著書「普段着のミラノ案内」(晶文社)をはじめ、新聞、雑誌、インターネットサイト等に執筆。三井住友海上ミラノオフィス勤務。 

 

38. イタリアの自動車事情



イタリアで自動車免許のポイント制度が導入されて8ヶ月が過ぎた。当初はかなりの論争を巻き起こしたポイント制だが、最近発表された統計を見ていると 自動車事故の件数がおかげで減少したという。
ポイント制とは、免許をもつと最初に20点が与えられ、交通違反をするたびにポイントが減っていくシステム。
たとえばシーとベルトをしていないところを捕まるとマイナス5点、運転中に片手で携帯電話を使用しているとこれまたマイナス5点。ストップで停止しなければマイナス6点。スピード違反は程度によるが時速40キロ超でマイナス10点。信号無視がマイナス6点、原付バイクのヘルメット無着用がマイナス5点と項目は無数にある。
その内容は結構厳しくて、つまりシートベルトをしないで携帯電話を片手にスピードを出しすぎると即座に免許ととられてしまうことになる。
そして免許ととられると 自動車学校に行きなおし、一からテストを受けなおさなければならないという徹底ぶりだ。

この制度が導入された直後の、たとえばナポリなど南イタリアの大都市の人々の反応が面白かった。ナポリは赤信号で止まれば後ろからクラクションを鳴らされるというので有名で、渋滞になればパトカーですら歩道を走っていた。原付バイクに乗るのにヘルメットをかぶる人などいなかった。そこへいきなりこの制度の導入で、ナポリっ子はありとあらゆるいいわけや逃げ道を考えた。ヘルメットなしで捕まると、「結婚式に出席するために美容院に行ってきたばかりだから」「僕は閉所恐怖症だから」などそのいい訳にも見事なものがある。シートベルトがプリントされたTシャツも大変売れ行きがいいらしい。

ところでポイント制が導入され、事故率が多少下がったものの いまだにドライバーの悩みの種が 自動車保険の異常な高さである。自動車強制賠償保険のタリフ自由化にともなって各保険会社が競ってドライバーの特質を考慮した新商品が開発しているが、なかなか保険料が下がらないのが現状である。事故暦や都市による区別はもとからあったが、それに加えて性別、年齢別、運転年数、時には車種やドライバーの血液型、職業などを考えて出された試算もあるという。
ウイークエンドだけ車に乗る人のための保険や、或いは乗るときには携帯電話で連絡し、その日のカバーをつけるという保険もある。
そして最新のものが、まだ実験段階だが、車にブラックボックスをつけるというもの。ナポリで始まったこのブラックボックスとは運転記録をとるボックスで、ドライバーが何時どこでどういう違反をしたかなどが全て記録として残されるので、保険金請求も難しくなる上、当然自制作用が働くので、ブラックボックスをつければ保険料を割り引くという案が今検討されているという。

ヨーロッパの他の国でどんなにオートマティック車がでまわっても、イタリア人はいまだにマニュアル車が大好きだ。
ちょっぴりスリルを楽しみながら運転するのが嬉しくてしかたがないイタリア人、F1レースがこれほど支持されているのも納得がいく。
スリルと実益、規則というものができると必ずその抜け道を探したくなる彼らのそんな性格と利害が落ち着くのはいったいどのあたりなのだろう。

 


2004/03/01

ITALY WEB SITE 
英語で楽しめるイタリアの注目WEBサイトの紹介


http://www.torino2006.org/index.php?lang=en
TORINO 2006 (トリノ2006)の英文サイト


2006年2月10日から26日まで、トリノを中心とするピエモンテ州
で開催される 第20回冬季オリンピックの公式サイト(英語版)。
開催まで700日あまり、準備の進む様子がリアルタイムで確認できる。


2004/03/01

編集後記
- ああ市電 !-

 

イタリアで生活すると、日常生活の面で「ソルプレーザSorpresa」(驚くこと)に事欠かない。

ここでは、市電やバスに乗るのも、平凡な作業ではない。めくりめく「驚き」の連続といっても大げさでない。昨年秋から年明けにかけて、全国的に市電やバスなど公共輸送機関のストの際、ミラノも例外ではなく地下鉄も市電も順番にストを乱立し、麻痺状態が続いた。とはいえ、ストの場合は、曲がりなりにもテレビや新聞で報道があるので、ニュースを注意していれば、存在は事前に確認できる。

もっと大変で、まさに「驚き」なのは、道路工事や市電線路の補修などで、ある日、突然、路線バスや市電がコースを変更してしまうことだ。先日も、昼近くに、オフィスの近くで乗りなれた市電を待っていると、いつまでたってもこない。嫌な胸騒ぎ。まわりに待っている人もいない。さては? 停留所のポールを改めてみると、線路取替えのためこの停留所には止まらない、代替バスあり。というようなことが書いた紙がとまっている。風が吹くと飛んでしまうほどの代物だ。困るのは「代替バス」というのが、必ずしも従来の市電コースを通るのではなく、どこが停留所なのか、何の説明もないこと。

同様に、路線バスにのっていて、なんの前触れもなく、急にいつもと違うコースを通ったり、目的地までいかず、途中で全員が降ろされてしまうことが稀でない。当初は、私が外国人で勝手がわからずこんな目にあうのかしらと思っていたが、そうでもないようだ。一緒に乗り合わせたイタリア人の乗客も一緒になって右往左往している。

結局、一番の問題はこうした「変更」に対して、説明や十分な情報提供がされないこと。個人的には親切で気配りのできる人たちが、公共サービスとなったとたん、利用者への配慮はなくなる。でもおもしろいのは、その結果、乗客や停留所を待つ利用者の間には常に「助け合い」の精神が旺盛なこと。自然と「情報交換」が始まり、知らない人とも仲間意識が急速に芽生えてくる。電車もバスも路線変更でもあろうものなら、何日も前から行き届いた案内が当たり前の日本では、逆にみられない光景だ。

つい昨日も、夕闇のころ、例の市電停留所の前を通ったら、イタリア人女性が二人、市電を待っていた。おせっかいとは知りつつ、声をかけた。「あのーここ、もう市電通らないんですよ」と。

2004年3月1日
JIBO編集室
大島悦子


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