ミラノは秋が深まってくると、夕暮れの訪れが早い。
もともと、イタリアでは、法律で一般の商店は19:30分に閉店と定められている。そしてバール(コーヒーショップ)類もせいぜい20時にはシャッターをおろす。
暗く、静かになったミラノの通りで、ところどころ、人の動きが目立ち、華やかな雰囲気を周囲にもたらしているのが、「HAPPY HOUR」のお店だ。
18時から21時の時間帯、カクテルかワインをグラスに1杯、軽食ビュッフェをつまんで楽しむ、新しい業態の飲食店舗だ。
もともと、ミラノや北イタリアには、アペルティーボ(Apertivo)の習慣がある。仕事帰りや夕食前に、バールによって、軽く1杯、カウンターに並んだおつまみ類をサカナにおしゃべりするひと時だ。セラミやチーズのカナッペ、オリーブ、ビクルス類、ナッツなどかわきものを好みままにつまむ。夕食までの空腹をとりあえず満たすと、それぞれ家に戻っていく。
このアペリティグの風土に、アングロサクソン系の「ハッピーアワー」の習慣がミックスして、イタリア型「HAPPY HOUR」が、流行している。
Porta Romana から近い、モンテネーロ通りにあるFresco Art」も2000年7月に開店した、はしりの一つ。 毎夕、ちょっとおしゃれな大人や若者たちでにぎわい、通りにも人があふれるほどだ。27歳の店長のバレリオ・クアランタ氏の話では、人気の秘密は、奥の厨房でコックが用意する毎日献立の変わる豊富なビュッフェ。パスタ、リゾット、肉料理などホットミールが3種。各種ピッツア類、野菜、揚げ物、フルーツ、サラダ。最近では日曜には「おすし」も加わった。これらが、毎夕、18時、19時半、20時、20時半分の4回、彩りよく盛り付けられた大皿でカウンタにー運ばれる。好きなだけ食べて、カクテル1杯の値段が5.5ユーロ。ワインの場合は、4.5ユーロ。21時に閉店。毎晩150名から200名の来店。「家に帰ってから、夕食をするのでしょうか」という質問に、「若い方はこれを夕食代わりにするのでしょう」とバレリオさんはいう。
レストランやピッツエリアがどこでも近年、値上がりしている中、気軽で、おしゃれ、そして割安感のある価格設定、これが「ハッピーアワー」流行の原因のようだ。そして、夕食は家に帰って落ち着いて、というイタリア人の食習慣をも少しずつ変えてきているようだ。 「E.O]
FRESCO ART
Viale Motenero 23
20135 Milano
02-54124675
月曜休み