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2003/02/01

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田中ちひろ

京都生まれ 大阪外国語大学イタリア語科卒業、88年イタリアのシエナに留学。91年よりミラノ在住。 著書「普段着のミラノ案内」(晶文社)をはじめ、新聞、雑誌、インターネットサイト等に執筆。三井住友海上ミラノオフィス勤務。 

 

31.文化交流



2月2日日曜日午後2時、ミラノのシンボル、ドゥオモ広場が中国と化した。中 国のお正月だ。
赤と金色の竜と獅子が太鼓に合わせて広場を舞い、通りを行く人を釘付けにす る。「竜に触れると悪運を追い払い福を呼び寄せることができる」との中国の言 い伝えにあやかろうとミラノっ子が競って竜にわずかでも触れようとする。華や かなパレード、青と赤のチャイニーズドレスを着た人たちの民族舞踊や曲芸、あ ちこちで歓声とフラッシュが舞う。太鼓やお皿をたたきながらの民族音楽をバッ クに、市内の中国レストランからは新年の祝いにと特別の料理が配られる。 寒空の下、何時間にもわたって繰り広げられたこのお祭りは、ミラノ中から集 まった人々をすっかり魅惑した。

ミラノの中国人人口は1万1千人、約1500の企業が登録されているという。もっ ともこれは正規に登録されている数なので、代々こちらで生まれて、きちんと登 録されていない中国系の人々をこれに加算すれば、その数字は倍近くになるとも 言われている。Via Sarpi(サルピ通り)を中心とするチャイナタウン はもとより中国人の姿は街のあらゆる所で見かけ、中国レストランの数といえば 本当に限りがない。

私の住むアパートの1階にも昨年まで中国人家族が住んでいた。何処から見ても 純粋な中国人の顔をした8歳の女の子はその名をフランチェスカといい、中庭で 夜遅くまで弟と遊んでいて、他のアパートの住人が帰宅するたびにひとなつっこ く寄ってきてはおしゃべりをせがんだ。彼女の両親は小さなかばんを家内工業で つくっていて、そのミシンの音は夜中になるまで止まなかったものだ。

そんな平均的中国人の生活のレベルが少しはよくなったのだろうか、それまでど ちらかというと閉鎖的だった中国の人々が最近はすこしづつイタリア社会と接点 を持ち始めた。
文化交流といっても、ドゥオモ広場を中国一色にしてしまうほどの企画はどこの 国も考えすらしなかった。今年三年目というこの新年のお祭りでは、ミラノ県の 小中学校が参加を呼びかけられ、子供たちの竜やトラの仮面のコンテストが企画 され、優勝した学校にはミラノ市交通局から図書券が贈られたという。

たしかに、ミラノで外国国籍の子供がクラスにいない学校は本当に稀になったと いう。その子供たちを通して自分と違う文化のあることを学び、その違いを受け 入れ楽しむことを奨励する今回の企画の意図は、まさに時代の流れに沿ったもの に違いない。
「中国という言葉を言葉やイメージだけで判断せずに、その奥にあるものや人の 姿をできるだけ多くの人に知ってもらいたい」 
ドゥオモ広場で獅子舞をやった青年がそうインタヴューにこたえた。
争いや誤解は無知から発生する。
「アメリカ」、「アラブ」という言葉も同じではないか?


 


ITALY WEB SITE 
英語で楽しめるイタリアの注目WEBサイトの紹介


http://www.skiitaly.com
skiItaly.com

イタリアのスキー場情報を提供するサイト。行き方、天気予報、ゲレンデ情報・ マップ、レストラン、ホテルなど、実際的で役立つ情報満載。

http://www.eurorganic.it/en/index2.asp
Euroorganic

主にサルデーニャの有機農業やサステイナブルな開発を振興する協会のポータ ル。サルデーニャのエコツーリズム、オーガニック・アグリツーリズムの情報が 得られる、写真がとてもきれいで、見ているだけでバカンスへの夢が膨らみそう だ。





 

ミラノでは3日の月曜日から土曜日までの6日間、車の走行制限が課される。8時 から20時まで、偶数日にはナンバーの末尾が偶数の車、奇数日には末尾が奇数の 車しか走れない。ここのところの晴天で、大気汚染がEUで定められた上限値を超 える日が続いているからだ。とくにPM10と呼ばれる、目に見えない微細塵の値が 高く、これがすこぶる健康に悪いらしい。この微細塵の8割は車の排気ガスが原 因と言われている。毎年この時期になると新聞のミラノ版の空気の汚染状況を示 す棒グラフがpessima(最悪)の線を突き抜けているのが目に入り、「ああ、今 日も・・・」とため息をつく。毎年のように大気汚染についてどうにかするべき だ、と議論されるが、いつまでたっても議論のままで、そのうち雨が降ると、水 に流される空気の汚れとともに忘れられてしまい、抜本的な対策はなされないま ま…。そして今日もミラネーゼたちの定年退職後の新天地探しの話が盛り上が る。                          
JIBO編集部 大橋由紀



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