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2002/10/01

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田中ちひろ

京都生まれ 大阪外国語大学イタリア語科卒業、88年イタリアのシエナに留学。91年よりミラノ在住。 著書「普段着のミラノ案内」(晶文社)をはじめ、新聞、雑誌、インターネットサイト等に執筆。三井住友海上ミラノオフィス勤務。 

 

27. イタリア外国語学習熱



ヨーロッパを旅行すると、ごく普通の人が何カ国語も自由に操るのを見ていつも 驚かされる。
ベルギーのアントワープに住む友人は、おじいさんがドイツ人でおばあさんがフ ランス人、母親はオランダ人だが、父親がベルギー人という背景もあって、フラ ンス語、ドイツ語、フラマン語(ベルギー北部のオランダ語に似た言語)、オラ ンダ語、英語、そしてイタリア語を話す。
確かに彼ほどの人は少ないにしても、オランダや北欧の国々では英語で普通に生 活できるというし、ドイツ、ベルギー、スイスなどに行けば スーパーマーケッ トでも普通2,3カ国語は通じる。
小さいころから家庭のTVでいろんな国の番組を見て育つからか、彼らにとって外 国語学習というものは、それほど苦になるものではなさそうだ。
ところで、そんな外国語に強いヨーロッパで、例外の国が2つある。
ひとつはかつての大英帝国イギリス、みんなが英語を話してくれると思うからか バイリンガルの割合は非常に少ない。
そしてイタリア、どういうわけか昔から、多くのイタリア人にとって外国語の習 得は最も苦手とする分野だった。

そのイタリアで、特にミラノで、ここ数年、市民の外国語学習熱が前代未聞なま でにあがっている。
最も手軽で安い市の語学コースの登録した人の人数は6千人ちかく、定員オー バーで順番まちの人もたくさんいるとのこと。
これにプライベートな語学学校、British Councilのような各国の公的文化セン ターでのコース、大学や専門学校のコース、それに学校へ通う時間がなくてテー プを聞きながら独学でという人も加えると 大変な数の人が何らかの外国語習得 を目指している計算になる。

それぞれの国で流行の言語というのは、その国のその時代の世相を反映するから 面白い。
英語は世界の共通語とも言えるので、ビジネス英語、旅行英語を問わず常に目標 の第1位なのはイタリアも日本も同じ、ところがそれに続く言語がなかなか興味 深い。
ヨーロッパの外の言語、中でも中国語、アラビア語、日本語、韓国語などの東洋 語。
十数年前まではイタリアの学校での必修言語が英語ではなくフランス語のところ もあったときいて驚いたことがあるが、その、イタリア人にとっても最もエレガ ントで美しい言語フランス語は 今や年々減少の傾向にあるという。 ドイツ語しかり、オランダ語やデンマーク語などコースを見つけることすら難し いという有様。
ヨーロッパ語の中で唯一健在なのはスペイン語だが、それとて勉強する人々の目 は中南米を見ているという。
その一方で東洋語は年々増加、いまではどこのコースも満員だ。
中国語は中国の将来性に賭ける若者と、イタリアで生まれ育った中国人、或いは 中国系の、きちんと自分の言葉を習っておきたいという二世、三世が机を共にす る。
それに対してアラビア語のコースは 主にアラブ諸国からイタリアにやってきた 男性と結婚したイタリア人女性、夫の国の言葉と文化を学ぼうとする熱心な女性 でいっぱいだそうだ。
貿易に携わる企業のマネージャーたちが少ない時間を惜しんで学ぶのが日本語と韓国語、その中でもかつては難しいと思われていた日本語は、読み書きは難しく ても文法や発音がイタリア人にとってとても簡単なことが少しずつ知られるよう になって、今やちょっとしたブームでもあるという。

また、経済的に豊かになって、ミラネーゼの多くが気軽に毎年海外へヴァカンス に行くようになり、行く先々でいろんな文化に出会うこのごろ。
それを反映して、サファリに魅せられた人がスワヒリ語を学ぶ。ダイビングに夢 中な人が毎年紅海へいくためにアラビア語を学ぶ。或いは仏教に改宗した人たち が教本を言語で読みたくてチベット語を学ぶ、といった現象が後を立たないとい う。

ところで、ではイタリア人はどうやって言語を学ぶか? それが日本人と正反対で面白い。
文法をみっちりやって、ノートを取って練習問題を書いて覚える日本人と違っ て、とにかく話す。片っ端から耳にした単語を口にし、挙句の果てには冗談まで 言っては受けを狙う始末。それを先生が片っ端から訂正したり、正しいと誉めた り.....そうやっていれば確かに短い期間でなんとなく話せるかな?というレベ ルには達するものの、文法など地道な努力をしないから、どうやらそれが、なか なか本当に上達できない理由のようだ。

それはともかく、今年になって登場した新しいタイプのコースが今注目を浴びて いる。
毎週月曜日と木曜日、母国語の先生と一緒にアペリティフをしながらのコース。 お値段はドリンク付きで1時間11ユーロ。 週末ヨットの上でのビジネス英会話、演劇レッスンを通してのフランス語などと いうのもある。
雰囲気をまず身体で感じ取って、なりきるというのは確かに語学を学ぶ上で大切 な要素かもしれないが......なら日本語は座禅を組みながら?
でも座禅だと話さないからレッスンにならないか???


 


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http://www.abitare.it/Inglese/Abitare/index.htm
Abitare

1962年創立の、建築、インテリア、デザインの月刊雑誌。過去の記事をテーマ別 に検索することもできる

http://www.fiab-onlus.it/english/index.htm
FIAB 自転車愛好家イタリア連盟

イタリアのアーバン・エリアでの自転車利用促進を図るNPOのホームページ。 FIAB企画のさまざまなサイクリング・ツアーの情報等が得られる。

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