
八木宏美(やぎ ひろみ)
1952年鎌倉生。インプット・イタリア・ジャパン社 代表取締役。日伊コミュニケーショ
ン・アドバイザー。ボッコーニ大学、トリノ大学で教鞭をとる傍ら、日伊文化交流協会を設立し、ビ
ジネス日本語講座を開講中。その他、日本の官公庁・外郭団体等の技術・法律・産業・社会部門にお
けるイタリア調査を委託で行っている。
日本では取引を成立させるためには"コミュニケーション"の促進ならず、"飲みニケーション"の促進を図らないと旨くいかない、とはイタリアのビジネス日本語スピーチコンテストで飛び出した話で、うまいことを言うと、皆に感心されたものだが、日本では肝心なことはなかなかオフィスでは決まらず、飲みながら、食事をしながら、ゴルフをしながらの決定が、よくあるパターンである。
取引先だけでなく、同僚、上司とのコミュニケーションの場としても、確かに"飲みニケーション"は機能してきたし、若い連中のつき合いが悪くなったとは言っても、これからもある程度は機能していくであろう。
イタリアでは、食事中に仕事の話をするのは原則としてルール違反である。実は、こちらでも食事はリラックスし、気心を知るよいチャンスとして大いに利用されている。しかし話題は、仕事外に徹して歓談するのが、スマートなやり方とされている。
つまり、オフィスでは一言目から単刀直入に仕事の話をし、食事中は旅行の話、趣味の話、サッカーの話など雑談をしてリラックスするのである。
見本市などの機会に開かれるパーティーの席を、人脈作りに利用し、仕事の話を取りつけようとする日本人がいるが、こういった場所で仕事の話をするのは、野暮だとされて、ヒンシュクを買うこともあるので気をつけたい。
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