
小林 元
東レ経営研究所 研究主幹。イタリア・アルカンタラ社副社長を1999年3月まで務める。36年間海外事業一筋。海外勤務歴通算18年。著書に「人生を楽しみ懸命に働くイタリアー二」(日経BP社発行)。
働きバチであるミラネーゼにとって、1年は、次の4つの時期に分けられるようだ。
@ 1月から3月
クリスマス休暇(12月23日頃から年末まで約1週間)を終えて、猛然と働き出す。2月中旬には、カルネヴァーレがある。ミラノは他の都市より一週間遅れで祝う。ヴェネツイアなどに比べるとずっと質素ではあるが、ミラネーゼ達は、温度が日に日に上がり始め、顔を覗き始めたお日様に春の訪れを感じ、街頭にくり出す。この時期は3月末から4月初めにかけてあるパスクワ(イースター)をもって終わる。パスクワでは、2-3日の休みを取り、厳しかった冬の季節の疲れをとる。
A 4月から7月
いちずに働く季節である。6月中旬には、学校は休みに入る。 奥方と子供たちは、バカンスに入る家庭が多い。だから、この頃から、にわかチョンガー族が増え、ミラノのスーパーでは、一人用のインサラータ(サラダ)のコーナーが俄然、はばをきかす。
B 8月 バカンス
このためにイタリア人は働いているとさえいう人がいる。仕事から離れ、都会から離れ、少なくとも3週間ぶっ通しで海か山で家族とともにすごす。
C 9月から12月
秋の実りの季節、イタリアの会計年度は12月末だから、ラストスパートをかける。12月初旬には、ミラノの守護神サンタンブロージュの日(ミラノのみ休日)とスカラ座のシーズンの幕開けがある。前者には、庶民が凍てついたミラノの街頭をものともせず、青空市場に出かけるし、後者には、タキシード、イブニングドレスをまとった紳士・淑女が集う。 そして、ナターレ(クリスマス)をもって一年は終わる。
日本の四季に比べ、ミラノのそれは、働くときは懸命に働き、休む時は徹底して休むというメリハリのついたものであるように思う。
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