
小林 元
東レ経営研究所 研究主幹。イタリア・アルカンタラ社副社長を1999年3月まで務める。36年間海外事業一筋。海外勤務歴通算18年。著書にr人生を楽しみ懸命に働くイタリアー二」(日経BP社発行)。
ミラノというのは、世界中で着るものに1番うるさいところだと思う。そういう中で10年余り暮らしてみて、日本よりミラノを訪れてくるビジネスマンへ二つ三つ気をつけた方がよいと思う点を申しのべたい。貴方のビジネスパートナーであるミラネーゼ達は、こんなところをみているのですぞ、こんなところでミソをつけられてビジネスそのものまで、うまくゆかぬなんてことのない様申し上げる次第。
(1) 背広のタケ
彼らにいわせると日本製の背広かどうかは、背広のタケをみればすぐにわかるという。そういわれてみると、日本で作られた背広のタケは、(いわゆる ツルシ、イージーオーダのたぐい)当地製のものに比べて少なくとも5cmは短いようだ。ツンツルテンである、これは彼等にとって耐えがたいことのようだ。
(2) 靴下の長さ
イタリア人がオフィスにはいてくる靴下というのはヒザコゾウまでくる長さのものだ。我が同朋のビジネスマンがはいてくる短いものでは、ときどきすねが見えたりする。これも又イタリア人には、耐えがたいことのようだ。少なくてもビジネスエグゼクテイブである人間にはあるまじきことであると、彼等は考える。
だから、何回かミラノにくるわが同朋のビジネスマンよ、リナシェンテ(デパート)あたりへちよっと足をのばして、イタリアの背広と靴下をお買いになることをすすめる。貴方のビジネスパートナーの貴方をみる目はただちに変わってくるだろうし、又帰国してオフィスに現れる貴方をみつめる部下の目もガゼン変わってくることうけあいである。
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